中国、オンラインの「ゴールドファーミング」を規制

文:Dave Rosenberg(Special to CNET News) 翻訳校正:緒方亮、高橋朋子2009年06月30日 13時45分

 中国はこのほど、実際の商品やサービスの取引に使われる仮想通貨の使用に関して、初めて公式な規則を定めた。現実の金融システムに及ぶ影響を制限するための措置だ。併せて、中国政府は「仮想通貨」の明確な定義を初めて打ち出している。中国政府文化部および商務部が発表した現地時間6月29日付け共同声明によると、サイバーゲームのプリペイドカードも仮想通貨に含まれるという。声明には次のように書かれている。

 仮想通貨は、一定のレートで現実の通貨と交換されているが、その使用は発行者が提供する仮想の商品およびサービスにおいてのみ許可され、現実の商品およびサービスへの使用は許可されない

 今回の禁止措置は主に、「ゴールドファーミング」を対象にしている。ゴールドファーミングはインターネット時代を象徴する現象で、発展途上国のプレーヤーが、仮想ゴールド(「World of Warcraft」などのゲームで使われるゲーム内通貨)を集めて先進国の富裕なゲーマーに販売する行為だ。仮想ゴールドを買うお金があれば、面倒な作業を自分で行うことなくゲーム内で優位に立つことができる。

 マンチェスター大学のRichard Heeks氏が行った2008年の調査によると、仮想通貨と現金の交換で取引される金額は年間2億〜10億ドルに上るという。

 しかし今回の禁止措置は、平均的インターネットユーザーにとってさほどの障壁にはならないだろう。ステータスを上げる方法をお金で買えないことを残念がる人もいるかもしれないが、筆者が予想するに、Tencent(騰訊)などの人気サイトはそのうちゲーム内で取引する方法を考え出し、ゴールドファーマーたちもいずれ規制の回避策を見つけ出すだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ

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