2009年6月15日、エヌ・ティ・ティメディアクロスが「空電(からでん)」を開始した。このサービスは携帯電話で企業サイトを閲覧する際に、 URLの入力や二次元バーコードの読み取りなどの作業を行うことなく、電話をかけるだけで携帯サイトのURLなどを自動的にメールで受信できるというものだ。
ドコモ、au、ソフトバンクの携帯3キャリアに対応し、流通している携帯電話端末の90%以上での使用が可能とされている。そこでネットユーザーを対象に利用意向を調査し、20代から40代の男女587名の回答を集計した。
回答者の携帯電話の所持状況は、「現在も持っている」が501名(85.3%)、「持っていたことがある」が14名(2.4%)と所持経験者が515名(87.7%)。「持ったことはない」は72名(12.3%)。
携帯電話所持経験者に、クーポンや飲食店などの情報を得るために携帯電話で企業サイトにアクセスしたことがあるかと聞いたところ、52.8%が「ある」と回答。男女別では、女性が61.7%と男性よりも16.3ポイント高く、年代別では40代が36.0%と若干低かったものの、20代と30代は6割以上に上った。
アクセス経験者は携帯電話から企業サイトへどのような方法でアクセスしているのか、当てはまるものすべてを答えたもらったところ、「二次元コード(QRコードなど)」が67.3%でトップに。次いで「Yahoo!やGoogleなどで検索して」の57.7%、3位は「空メールを送って(返ってきたメールからサイトへアクセス)」で45.2%。4位は「直接URLを入力して」の32.4%となった。
取得目的は、「クーポン」が89.0%で圧倒的に多く、2位は「企業情報(店舗住所や連絡先など)」の39.3%、以下「商品情報(35.7%)」「会員登録のため(30.9%)」の順に(複数回答形式)。
続いて、「空電」のサービス内容を提示し、回答者全員(携帯電話を所持していない人は持っていると仮定して)に、携帯電話で企業サイトの情報を得るために利用してみたいか聞いてみた。
「ぜひ利用したい(3.1%)」と「利用してみてもいい(18.9%)」を合わせた肯定派は22.0%とやや少なめであったが、男性は24.8%、30代では25.3%と他より高めのポイントに。また、携帯電話での企業サイト閲覧経験者では33.8%が利用に前向きな意向を示しており、別の手段でアクセスした経験を持つ人の注目度は他より高いようだ。
ちなみに肯定派の理由を自由回答形式で聞くと、「簡単そう」「手間がかからない」「様子を見て便利そうなら使いたい」などが挙げられており、電話をかけるだけで情報を取得できる手軽さが評価されている様子。
一方、否定派の理由としては、「電話番号を知られたくない」「プライバシーが心配」「使える店舗がわからない」「使い方がよくわからない」などの意見が多数。個人情報の安全性や利用方法の周知が、利用者増加のカギとなるかもしれない。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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