ヤフーは6月10日、研究開発中の技術やサービスなどを公開する「Yahoo!ラボ」を公開した。ユーザーからのフィードバックを受けて、正式サービス化につなげたいとのことだ。
ヤフーのエンジニアなどが有志で開発したサービスを社内で審査し、有望なものをYahoo!ラボで公開する。具体的には、(1)技術的優位性、(2)デザインの優位性、(3)独創性、(4)ユーモア性、の4点で優れたものを紹介するという。
Yahoo!ラボ公開時には、Yahoo! JAPAN研究所が開発したものや、検索、地図サービスなど9つを用意。いずれもユーザーは星の数やコメントを付けてサービスを評価できる。利用は無料だが、評価をするにはYahoo! IDが必要となる。
また、社外の教育機関などと連携したサービスも提供する。第1弾として、京都大学田中研究室が開発した「Rerank.jp」をYahoo!ラボで公開する。Rerank.jpは検索結果のうち、求める情報が上に来るようにユーザーが並び替えられるという技術。検索結果の中から、絞り込みたい単語をマウスでドラッグし、表示される矢印ボタンを押すと、その単語が含まれたものだけを表示できる。
ヤフーR&D統括本部 開発の山本健一氏は、「ユーザーの検索意図のあいまい性をどう扱うかというのは検索サービス課題の1つ。アプローチの1つとしてRerank.jpに注目した」と話す。京都大学にとっては、ヤフーと組むことで多くのユーザーにサービスを使ってもらい、研究データを得られるメリットがあるという。
Yahoo!ラボではこのほか、Yahoo! JAPAN研究所が開発した類似画像検索「VisualSeeker」や、ある単語がYahoo!検索において、どの地域、年齢、性別のユーザーに調べられているかを図で表示する「サーチのなかみ」などを提供する。また、各サービスの開発者は「Yahoo! JAPAN Tech Blog」にて開発の意図や経緯などを執筆する。
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