Googleは米国時間3月11日、開発者によるテキストメッセージ送受信を可能にする「Google Talk」の機能に対するアクセスを停止する。Google TalkのXMPPを利用しているiPhone向けのサードパーティーアプリケーションである「Infinite SMS」やデスクトップチャットソフトウェアは、携帯電話にテキストメッセージを自由に送ることができなくなる。
Googleの公式声明によると、同社はただ、Google TalkのAPIで同機能に対する費用をこれ以上負担したくないしたくないということのようだ。この声明は、Infinite SMSを開発したInnerfenceによって投稿された。Googleは、「Googleはサードパーティー製アプリケーションに対して協力的だが、われわれのシステムのこの特定の機能については、現時点ではサポートすることはできないと判断した」と述べている。Googleはまた、恐らくこれは完全に出来上がった機能ではないということを意味しているのだろうが、このSMS機能は実験プロジェクトの一部であり、APIには含まれないとも指摘している。
テキストメッセージ機能に対する費用はかつてより低下したとはいえ、今でもいくぶんか費用はかかる。Googleは、これを利用するアプリケーションを管理することなく、使用料を請求しないでサービスを提供していた。人気の高いiPhoneアプリケーションであるInfinite SMSから見れば、これは、Googleのデータパイプ上にあるアプリケーション機能の構築に専念することができるということを意味していた。Google Mapsやカスタムサーチ、Open SocialなどのAPIが用意されているそのほかのGoogleサービスについても、同じことが言える。
しかし、SMSメッセージ自体は利益化が難しいという点で、この場合、明らかに異なっている。通信事業者は、たった数バイトのデータにしかならないものでも送る権利のために相当な金額を請求している。しかし、Googleのような企業にとって、SMSに加えることのできる数少ない希望は、広告の掲載、つまり広告を送る有料サービスぐらいしか余地はない。しかし、APIを通して無償提供しているのでは、それさえも不可能だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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