Wiredは、非Apple製品のネットブックで「Mac OS X」を稼働させるための手順を段階的に示したブログ投稿に関し、Appleからの問い合わせを受け、問題のビデオの削除を決めたことを認めた。
WiredのGadget Labブログを執筆するBrian Chen氏が米国時間1月14日、「Mac OS Xを稼働させるためのネットブックのハッキングに関するわたしのビデオチュートリアルに関し、AppleがWiredを告訴していることを今知った」というメッセージをTwitterに投稿していたのをGizmodoが確認している。
しかし、Appleは問題の投稿に関し、Conde Nast部門に問い合わせただけであったことが判明した。Wiredはその投稿を調査した後、サイトから同ビデオを削除することに決めたと、同社関係者は述べた。われわれがWiredと連絡を取った直後にChen氏も、自身のTwitterへの書き込みを関係者の話と同様の内容に更新している。
問題のビデオはもはやWiredのサイトには存在しない。Mac OS Xをインストール可能なマシンに関するAppleの制約をうまく回避する方法を段階的に示した元の記事は、本記事執筆時点でまだ掲載されている。Wiredの関係者は、現在調査中だが、今のところはそのまま掲載する予定であると述べた。
Appleは、同社がMacにIntelのx86プロセッサを採用することを決めた後、急に出現した「Hackintosh」コミュニティを静観しているように思われた。
AppleがMacにIntelのx86プロセッサを採用することを決めた後、急に出現した「Hackintosh」コミュニティを同社は静観しているように思われた。ハッキング作業が科学の自由研究の域を超えていなかったからである。しかし、同社は2009年、Mac OS Xがプリインストールされた汎用デスクトップPCを販売するクローンメーカーPsystarとの訴訟を通じ、自社のライセンス契約の保護に対する明確な意志を表明している。
Wiredは記事の中で、ハッキングされたソフトウェアをインストールすることを要求し、そのソフトウェアのソースを提供するために著名なtorrentサイトThe Pirate Bayにリンクしたという今回の行動が違法であることを認めた。また、「免責事項:以下の作業は、AppleのMac OS XのEnd User License Agreement(使用許諾契約書)に違反する可能性がある。以下の手順を実施したい場合は、Mac OS X Leopardのコピーを所有していることを確認すること」という警告文も掲載した。
Appleの関係者は、この状況に関してコメントすることを避けた。Wired.comの編集長であるEvan Hansen氏は、コメントを求める電話と電子メールに対し、回答しなかった。
米国時間1月14日午後12時55分更新:CNET Newsの姉妹サイトであるZDNetの編集者がHansen氏と連絡を取ることができ、同氏は次のように述べている。「われわれは、ビデオを取り下げたほうがよりよいという決断に至った。コンテンツを取り除くことに関してはできる限り保守的な立場でありたい。(不必要に)コンテンツを削除したくはない」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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