「ソーシャルブラウザ」である「Flock」向けの拡張機能「OpenID for Flock」が発表された。パスワード管理サービスVidoopとNews Corp.傘下のソーシャルネットワークMySpaceが開発を支援した。
同拡張機能は、Flock 2.0を使用しているユーザー向けにダウンロード提供されている。7月にOpenIDのサポートを発表しているMySpaceにとって、今回の動きはまた、同社のユニバーサルログインプロジェクト「Data Availability」の推進を後押しすることになる。同プロジェクトは5月に発表されたが、パートナー企業は数社にとどまっているのだ。
Data Availabilityの発足時からのパートナー企業の1社である米Yahooもまた、OpenIDを支持している。
MySpaceのData AvailabilityプロダクトマネージャーであるMax Engel氏は声明で、「ユーザーがコンテンツと体験を容易に共有できるように3社で取り組んできた。これは、非常に満足するものであり、比較的短期間に成果を上げることができた」と述べ、「ウェブ上でソーシャルネットワークを切り替える際の手間を減らし、社会的つながりと素晴らしいコンテンツに利用者が集中できるようにすることが目標だ。このFlock拡張機能によって、多くの人々が境界なしに容易に体験と表現の場を広げることができるようになるだろう」と語った。
このFlockのOpenID用拡張機能によって、同ブラウザでの認証管理が容易になり、OpenIDログインを受け入れているサイトの利用が便利になる。オープンソースであるFlockには、これまでも数種のOpenID用拡張機能があったが、今回の拡張機能は大手ソーシャルネットワーク数社のお墨付きである。
MySpaceはOpenIDのサポートについて多弁だが、これには深い理由がある。OpenIDは、データポータビリティプロジェクトである「Facebook Connect」を最大のライバルと見ているのだ。このプロジェクトについては、New York Timesも先ごろ好意的な記事を載せており、まもなく完全デビューの準備が整うといわれている(すでに多くのサイトに実装されている)。
しかし、残念ながら、Flockがブラウザ市場で占める割合は大きくはなく、鳴り物入りの宣伝にもかかわらず、そのダウンロード件数は今も「Internet Explorer」(IE)や「Firefox」などに大きく後れをとっている。しかも、新たな競争相手、Googleの「Google Chrome」も登場している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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