11月初め、Federated Mediaの最高経営責任者(CEO)John Battelle氏がFacebookの創立者Mark Zuckerberg氏にTwitter買収について尋ねたが、それは悪名高きバレーのゴシップ趣味というだけではなかったようだ。
11月24日早朝、AllThingsDのKara Swisher氏が両社の買収交渉が決裂したと報じた。
それによると、Facebookは自社株5億ドルを提示したという。
Facebookは決して買収好きではない。大型買収としては新興企業Parakeyの事例が1件あるだけで、しかもそれは創設者のBlake Ross氏を引き込むための方便だった。
だが、Twitterの場合は事情が異なる。同マイクロブロギングサービスはFacebookの「Status」機能と真っ向から競合し、多くのTwitter利用者は、TwitterのステータスをFacebookのStatusに表示するようにしている。Twitterは、過去5年間にベイエリアから生まれた企業の中でFacebookの次に話題を集めた企業でもある(その次はDiggか)。
また、両社には微かだがつながりもある。初期にTwitterに投資したMarc Andreessen氏はFacebookの取締役の1人なのだ。シリコンバレーではこうした「6次の隔たり」のような話は日常茶飯時だ。
Swisher氏によると、いまだ黒字化していない企業にとって現下の不況は厳しいものになりつつあるという事実があるにもかかわらず、Twitterの幹部と投資家は売却は時期尚早であり独自のビジネスモデルを案出すべきと判断したことが障害になったという。
この「統合とコストに関する通常の懸念」(Swisher氏)に加えて、Twitterは「5億ドルの株式」の実際の価値についても疑念を持ったという。Microsoftは2007年に2億4000万ドルをFacebookに投資したが、その際同社の価値を150億ドルと「好意的に」評価した。しかし、現在は当時とは様変わりしている。
しかし、正直に言って、Facebookは今も自社のビジネスモデルを進めようとしている(穏やかな言い方をすれば)。現下の経済状況において、Facebookは、本当に、5億ドルを超える株式を出してまで今もって収益化の確かな計画を持たないTwitterが欲しいのだろうか。TwitterのCEOであるEvan Williams氏は有償の業務向けアカウントをほのめかしているが、確実なものは今もって何も明らかになっていないのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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