言葉の壁を取り除こうというGoogleの取り組みに新しい動きがあった。同社は文書翻訳サービスのベータ版の開設に取りかかったようだ。
「Google Translation Center」の情報ページによると、このサービスは文書の翻訳を依頼する人と、代価を受け取って翻訳を提供する人とを結びつけるものだという。Google関連の話題を扱うブログGoogle Blogoscopedがこのサイトをめざとく発見している。
情報ページには「Google Translation Centerは、コンテンツの翻訳を簡単かつ迅速に進める手段を提供する。文書をアップロードして翻訳言語を選択し、当センターに登録されているプロとボランティアの中から翻訳者を選択する。翻訳者が承諾したら、翻訳が完成し次第、翻訳された文書を受け取ることができる」とあった。
Google Translation Centerは仲介の役割を果たすだけなのだが、Googleは通常人力よりアルゴリズムに頼ることを好むことを考えると、一見したところ同社としては少々変則的な動きに見える。ただし、翻訳者の仕事がGoogleの機械翻訳の技術を少しずつ改善していき、結果的に翻訳者が仕事にあぶれることになるという可能性はある。
Googleの翻訳システムが採用している統計モデルは、2つの言語で書かれた比較できる同じテキストが増えるほどうまく機能する。そしてGoogleは間違いなく翻訳者の仕事をデータベース化して管理する。Google Translation Centerの翻訳者向けイントロダクションには、「翻訳検索機能によって、現在の翻訳文に適合する以前の翻訳文が見いだされるため、何度も繰り返し翻訳する必要がない」と書かれていた。
機械翻訳の改善にGoogleは非常に興味をもっている。機械翻訳がもっとよくなれば、言語の壁と関係なく同社の検索技術で世界中の情報と人々をつなげることが可能になり、検索エンジンはずっと強力になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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