あなたは、ある特定の話題について専門的な知識を有しているだろうか?それならば、Googleに良い計画がある。
Googleの公式ブログによれば、GoogleのWikipedia対抗サービスとなる「Knol」が、米国時間7月23日午前に一般公開された。
Knolは、特定のトピックについて、その話題の専門家が記した記事の集合体である。
Googleは、The New Yorker誌と提携し、どの著者も漫画を、同誌から自分のKnol記事に追加可能にした。Knolの著者は、自分の記事に広告を掲載することも可能で、Googleから売り上げの一部を受け取ることもできる。
KnolがWikipediaと異なっているのは、どの記事にも著名な執筆者または一群の執筆陣が存在している点である。
KnolのプロダクトマネージャーであるCedric Dupont氏は、CNET Newsとのインタビューにおいて「著作権が重要視されている点が、(Wikipediaとの)大きな違いである。長期的に見るならば、われわれは、Wikipediaを始めとする他の百科事典も、Knolの掲載記事を引用するようになってほしいと願っている。(中略)Knolが成功するならば、Wikipediaにとっても、大きな助けとなるだろう」と語っている。
一般の人々も、Knolへのコメント、評価、レビューなどを投稿できる。Knolの著者は、だれも他の人が記事を編集できないようにクローズしたり、Wikiのように、他の人も編集できるよう、まったくオープンにしたり、著者が他の人の編集を許可するかどうか選択できる、デフォルトの「moderated collaboration(適度なコラボレーション)」モードを継続したりすることが可能だ。
Dupont氏は、Wikipediaで問題となってきた信ぴょう性に関する不満に関して、「moderated collaborationモードが、この問題の大部分を解決することになると考えている」と述べた。ある特定のトピックに対して、複数の記事がKnol上に存在することも、確かにあり得るだろう。
Knolがターゲットとなるポータルサイトなどはないものの、Knolのメインページからは、いくつかのハイライトを参照でき、トピックや著者での検索にも対応している。どのKnolの掲載記事も、他のウェブページと同じように扱われることになり、Googleのインデックスソフトウェアにより、検索エンジン向けのインデックス化が行われる。
Dupont氏は「検索の改善こそが、われわれの究極の目標である」と付け加えた。
Knolのページ上のトピックに、ざっと目を通してみると、リウマチ性関節炎についての優れた記事など、医学的な事情に関する、医師による多くの記事が掲載されているのを知ることができる。また、トイレの詰まりや洗面化粧台の設置法といったトピックで、「The Family Handyman Magazine」からの掲載記事もある。
しかしながら、他のいくつかのトピックについては、検索しても、ほとんど良い検索結果を見出せなかった。例えば、「ダンス」については、1件の検索結果が表示されたものの、何もコンテンツは表示されず、あまり役に立たないが関連するYouTube動画へのリンクが掲載されている。
Knolは、2007年末に最初に発表された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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