創業まもない新興企業にとって大きな心配事の1つは過負荷だ。自社のデータに利用者からのアクセスが集中した場合もさることながら、コネクティングサービスからの通知やデータ応答も大量であり処理するのは容易ではない。
新興企業のGnipは、この問題を仲介によって解決しようとしている。例えば、Twitterのように膨大な数の外部サービスがアクセスしてくるようなサービスが、新規情報をGnipに送っておけば、アクセスは自社ではなくGnipに向かい、利用者数にかかわらず自社のサービスは良好な状態で運用できる。ReadWriteWebではこれを「ソーシャルウェブのためのグランドセントラル駅」と呼んでいる。
理想的には、この仕組みを利用するサービスはAPIを一部公開することでサービスを広げることができるだろう。サードパーティーがその情報を利用して高速なツールを提供すると期待されるからだ。利用者にとっても通知を素早く入手でき、過負荷による停止時間も少なくなるだろう。
しかし、残念ながら、これらのすべてが最初から提供されるわけではない。Gnipが当初提供するのは通知サービスだけだ。とはいえ、通知は過負荷の主な要因の1つで、とりわけTwitterのように外部サービスが新規情報の有無を確認する必要があるようなサービスでは大きな要因になっている。また、Gnipを介してサードパーティー製ツールにデータを提供するケースが普及した場合、このツールが停止したときの影響も重大だ。Amazon Simple Storage Service(S3)が停止したとき、多くの企業が数時間にわたって完全に業務を停止した事例があるが、その二の舞にはならないだろうか。
Gnipは、MyBlogLog(現在は米Yahoo傘下)の創設者の1人であるEric Marcoullier氏によって設立された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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