Mozilla Japanは6月17日、Firefox 3の新機能を説明する説明会を開催した。Firefox 3の正式版は、日本時間の6月18日早朝にリリースされる。
Firefox 3は新機能の追加やユーザーインタフェースの改良など目に見えるところから、新レンダリングエンジン「Gecko 1.9」の採用などバックエンドに至るまで、現行のFirefox 2から1万5000を超える改良を施したウェブブラウザ。
新機能の筆頭としては、アドレスバーにキーワードを打ち込んで、履歴やブックマークから目的のサイトを検索する「スマートロケーションバー」が挙げられる。ロケーションバーを検索エンジンのように活用できる機能で、[Ctrl]+[L]や[Cmd]+[L]でロケーションバーにフォーカスし、キーワードを入力してすぐに目的のサイトへアクセスすることが可能だ。
スマートロケーションバーの提供により、ブックマークを開いてフォルダをたどって目的のサイトを探すよりも、ロケーションバーで検索する方が早くて便利になってしまった。こうした事情から、ブックマーク機能も簡素化された。
ロケーションバーの右端に表示される星型のボタンをクリックするだけで、ブックマークに登録することが可能となったのだ。ジャンルごとにフォルダ分けしてブックマークを保存し、必要な時に手動で探す従来の方法から脱却。ブックマークはフラットに保存されるが、URLやタイトル、タグのようなキーワードを打ち込むことで、より簡単に目的のページを検索しようという意図だ。
もちろん、従来通りフォルダごとにブックマークを保存することも可能。
インタフェースデザインという点では、テキストボックスやボタンなどを各OSのデザインに沿って表示するようにした。Mozilla Japan 技術部 国際課担当 マネージャの中野雅之氏は、「(操作時に)違和感を与えないように、自然に使えるようになった」と語り、ビギナー層の戸惑いを軽減させるための取り組みであることを伺わせた。
セキュリティへの取り組みとしては、EV SSL対応が最も大きな特徴といえる。EV SSL証明書は、SSLの問題点の一つであった杜撰な認証局によるSSLサーバ証明書の乱発を防ぐため、厳格な身元調査を経た上で発行される。認証局とブラウザベンダーで組織するCA/Browser Forumが策定したものだ。
そのほか、これまでのフィッシング対策に加え、マルウェア対策も提供する。「操作ミスによって(警告画面から先に)誤ってアクセスしないよう、工夫したインタフェースで見せている」と中野氏は述べている。
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