UPDATE AOLがソーシャルネットワーキングサイト(SNS)のBeboを買収した。これは予想外の動きだった。買収価格は現金で8億5000万ドルである。
4000万人以上の加入者を擁するBeboが売りに出されているといううわさは数カ月前から出ていた。報道では買収金額は10億ドルではないかと言われていたが、潜在的な買い手についてはほとんど手がかりがなかった。BeboはすでにAOLとAIMメッセージクライアントで提携し、両サービス間の友人招待の相互運用性を促進しようとしているが、想像力が最も旺盛なブロガーでさえAOLが最終的にBeboを買収することは予想していなかったようだ。
皮肉なことに、AOL自身も買収のターゲットとして話題に上っていた。AOLを運営しているTime Warnerの最高経営責任者(CEO)であるJeffrey Bewkes氏は最近、AOLをスピンオフさせるか売却する計画について語っていた。
AOLでは、若者をターゲットとしたBeboが英国、アイルランド、ニュージーランドで非常に高い人気を得ていることから、Beboの買収は国際的な成長を念頭に置いた動きであると明言している。AOLは「過去1年間に17カ国でウェブサイトを開設しており、2008年末までにはそれを米国以外の30カ国に広げる計画」であり、さらにトップページや一部サービスの国際版も導入すると報告している。一方、Beboは2008年に5カ国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ)でローカライズ版のサービスを導入する計画であり、AOLはそれを自社の国際的な拡大戦略の主要部分に据える予定である。
「BeboはAOLのパーソナルコミュニケーションネットワークと完全に相補的な関係にあり、BeboによってAOLはソーシャルメディアをリードする地位に立てる」とAOLの会長兼CEOであるRandy Falco氏は声明で述べている。「AOLにとってBeboが魅力的だった点は、Beboの大規模かつ急成長している全世界のユーザーベース、真にソーシャルなウェブを見据えた同社のビジョン、そして利益を生み出す機会である。(中略)これによってAOLは広告主に対してさらに大きなリーチを、そしてマーケッターに対しては消費者の欲求とニーズ関する重要な洞察を提供できることになる」(Falco氏)
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