DivXの問題が始まった経緯はこうだ。2007年秋、四大レーベルの中でも最大手のUniversal Music Groupが、Stage6上の著作権侵害コンテンツについて苦言を呈した。Universal Musicからの訴訟を阻止しようと、DivXは先に訴訟に打って出た。DivXは2007年9月、デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)の下では、Stage6がユーザーによる違法な行動の責任を負う必要はないとする裁定を得ようと、Universal Musicを提訴した。
しかし、この策略はうまくゆかなかった。
裁判所の資料によると、Stage6が閉鎖する3週間前の2月5日、連邦地方判事Judge Dana Sabraw氏はDivXのUniversalに対する訴えを棄却(PDFファイル)した(棄却については、ブロガーのDavis Freeberg氏が最初に報じている)。
案の定、DivXがUniversal Musicを提訴したその1カ後、Universal MusicがDivXを訴えた。この著作権侵害訴訟は今も続いている。DivXがサイトの閉鎖を避けられたかもしれないチャンスが1つだけあった。Universal MusicはDivXに対し、コンテンツを3000万ドルで提供すると申し出たのである。しかし、この申し出は却下されてしまった。
法的な問題以外に、Stage6の運営に「大きくのしかかるコスト」も、閉鎖の一因になったとDivXは述べる。
Halvorson氏は電話会議で「以前示したStage6運営コストは的中した。Stage6へのトラフィックのおかげで売り上げをたてることはできたが・・・サイトの運営を継続するとなると、大きな財務投資が必要になる」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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