UPDATE フロリダ州オーランド発--検索大手のGoogleは米国時間2月28日、「Google Health」と業界内の主要提携企業について発表した。Googleは、Google Healthが個人健康記録サービスとして、人々が自分の健康に関する情報すべてを1カ所で得ることができるようになることを目指す。
「なぜGoogleがここに参加したか」。Google最高経営責任者(CEO)のEric Schmidt氏は、同社としてこれまで参加したことがないというトレードショー「Health Information Management Systems Society(HIMSS)」での基調演説でこう語りかけた。「最も重要な検索とは何か?」
答えは健康だ。Schmidt氏は、米国人の約2人に1人が慢性の疾患にかかっていると述べた。一方でSchmidt氏は、同社に報告があった、Googleを使って心臓発作の症状について検索し、その後救急車を呼び一命を取り留めた男性を例に上げ、人々は既にウェブから情報を集めている、と語った。
Schmidt氏は、「われわれは、医療分野の主要企業と提携して相互に交流し、(中略)インターネットの原理の活用を通じて」業界の改革を図っていくと語った。「第一の原則は、それがユーザーのデータであるということだ。別の医師の診察を受けたり保険会社を乗り換えたりした場合、消費者がどこに行こうとそこにデータは付随していく」
現在、特定の医療制度での利用に用途が制限された個人健康記録システムは200以上存在すると同氏は言う。
Google Healthは、米国で年間行われる20億回のX線検査、6200万回のCATスキャンなどの健康データを、患者がオンライン上でアクセスできるようにすることを目指す。
将来的には、Walgreen、Aetna、Wal-Mart Store、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、American Heart Association、Quest Diagnostics、Longs Drugs、American Medical Association、Cedars-Sinai Medical Center、スタンフォード大学Lucile Packard Children's Hospitalなど大規模病院、薬局、保険会社とも提携していく。
Googleでは、Google Healthの開発に際し、この分野の専門家に対し協力を要請し、Preventive Medicine Research InstituteのDean Ornish氏、HealthTechのMolly Coye氏、Palo Alto Medical FoundationのPaul Tan氏、Genetic AllianceのSharon Terry氏らからなる健康諮問委員会を設置した。
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