News Corp.が現在レコード会社に売り込んでいる計画段階の新音楽サービスを同社幹部らが「MySpace Music」と呼んでいることが、2人の情報筋の話から明らかになった。
PaidContentが週末に、MySpaceの親会社であるNews Corp.が、最大手レコード会社4社に接触したニュースを最初に報じた。その後、News Corp.がレコード会社に行っている説明の詳細がいくつか明らかになった。
News Corp.とレコード会社との交渉内容に詳しい情報筋によると、News Corp.は音楽を広告付きダウンロードやPCへのストリーミングなど、さまざまな方法で提供するサイトの立ち上げを計画しており、今回はレコード業界がそのようなサイトに関心があるか否かを確かめたのだという。PaidContentは、News Corp.が広告付きダウンロードサービスを提案していると報じ、別のブログSilicon Alley InsiderはNews Corp.がストリーミングサービスを支持していると報じたが、両ブログの報道内容が異なったのはこうした事情があったからだろう。
また別の情報筋によると、News Corp.はユーザーが同サイトから音楽を直接購入できるようにストリーミングサービスに人目を引く「Buy Now(今すぐ購入)」ボタンを付ける案も持ち出したという。
ただ注意すべきは、これらはすべて交渉の段階という点だ。現時点では、News Corp.はレコード業界が同サイトにどれだけ関心があるかを確認しているにすぎない、と情報筋も語っている。レコード会社の関係者はこの件についてコメントを控えた。また、MySpaceの広報担当にも連絡は取れなかった。
しかし、News Corp.がすべてのレコード会社を巻き込んだ契約を締結するには、いくつかのハードルをクリアしなければならない。その1つが、Universal Music Groupとの和解だ。同社は、2006年11月に著作権侵害でMySpaceを提訴した。
PaidContentは、News Corp.がすべてのレコード会社に新会社の合弁化を申し出たと報じており、情報筋もその点を確認している。しかし、情報筋によると、News Corp.がそのベンチャー企業に全額出資するのかどうかは現時点では不明だという。
ある情報筋によると、News Corp.はレコード会社の幹部らに、その新規企業は最終的に株式の上場を目標としていると語ったという。
今回のNews Corp.の動きの背景には、エンターテインメント業界内でFacebook包囲網を敷こうという同社会長Rupert Murdoch氏の思惑があることは間違いない。問題は、今後Facebookがどのような反撃に出るかだ。
レコード会社各社は、すでにソーシャルネットワークサービス(SNS)のImeemおよびLast.fmとストリーミング契約を締結している。したがって現時点では、Facebookがレコード会社と同様の契約を締結することに何ら支障はないように思える。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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