カリフォルニア州モントレー発--Adobe Systemsは、オンライン版画像編集ツール「Photoshop Express」のベータ版を年内には公開することを明らかにした。また、正式版は2008年に予定されていることを述べた。
Adobe Creative SolutionsのシニアバイスプレジデントJohn Loiacono氏は、「2007年末までにはベータ版が用意できると思っている」と、当地で開催のデジタル画像カンファレンス「6sight」で述べた。また、2008年には同オンラインサービスを「一般提供したい」と付け加えた。
Loiacono氏は、インターネット接続されたAdobeサーバで動作するPhotoshop Expressをデモすると述べた。しかし、同サービスが一般に公開される場合、ShutterflyやPhotobucketのようなパートナー経由で利用可能となるだろうと同氏は述べた。
当然ながら、Picnikのオンライン写真編集ツールを使用することを10月に発表しているFlickrについて、Loiacono氏は何も言及しなかった。
Photoshop Expressは非常に重要なプロジェクトだ。Adobeのスケジュールは、その影響が短期的であるとともに、非現実的なものでないことを示している。
Adobeにとって同プロジェクトは、箱に入ったソフトウェアを販売する企業から、豊かさを増すインターネット上の体験においてサービスを提供する企業へと変わるための手始めとなる。そして、このことは、高い評価を得ているPC用ソフトウェアのブランドをネットワークに拡大するリスクを企業が負うようになってきているほど、インターネット技術が成熟していることを示唆する。
Photoshop Expressは、名前から分かるように、Photoshopの完全版や、ホビー向け製品「Photoshop Elements」とは異なる。Photoshop Expressは、ハイエンド製品を既に使用している企業よりむしろ、一般ユーザーに広くリーチすることを目的としている。
Loiacono氏は、Photoshop Expressのいくつかの機能を、Flashエラーメッセージを2〜3回しか表示させずにデモした。同氏は、グループから編集を施す写真を選び、赤目除去、切り取り、色調調整を試すとともに、修正ブラシを用いて肌の吹き出物を除去し、赤いスポーツカーの色をさまざまに変更してみせた。
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