米Yahooは米国時間11月5日、大学生、大学の卒業生、企業の採用担当者をターゲットにしたソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Yahoo! Kickstart」を立ち上げる。
Yahooは、すでに汎用SNS「Mash」の実験を行っているが、Mashが仲間作りや交際を目的としているのに対し、Kickstartはキャリアネットワーキングを目的としている、とYahooのAdvanced Products部門のシニアディレクター、Scott Gatz氏は説明する。
「(Kickstartは)ある目的のために作られた職業ネットワークだ。その目的とは、大学生や新卒者による職業ネットワーク構築の支援だ」(Gatz氏)
当初の「初期プレビュー版」では、主にすでに職に就いている人や大学卒業生をターゲットにしているが、学生らにも2008年以降の参加を強く呼びかけている。
Gatz氏によると、Kickstartはキャリアアップに重点を置いており、楽しむことが目的ではないため、Facebookとはあまり競合しないという。
ではLinkedInはどうか。LinkedInも職業を持つ人々をターゲットにしている。この点についてGatz氏は、「大学生はLinkedInを利用しようとは思わない」と指摘する。
また5日には、Yahooの新サービスの開発を担当する半独立のビジネスユニットYahoo Brickhouseが、FireEagleという開発コード名で呼ばれる開発プラットフォームを発表する。このプラットフォームを利用することにより、ユーザーは自分の現在地を知らせたり、その位置情報をソーシャルネットワーク、マイクロブログ、インスタントメッセージング(IM)サービスなど、さまざまなアプリケーションに配信可能になる。また、GPS対応の携帯電話を使えば、その位置情報の配信の自動化も可能だ。
「このプラットフォームは、データをジオコード処理し、コンピュータが解読可能な状態にする。それにより、他のさまざまなアプリケーションが、データへの接続、データへの公開、データの読み取りが可能になる」とBrickhouseの責任者を務めるSalim Ismail氏は語る。
Yahooはもはや新興企業ではない。それどころか、同社が新興企業でなくなって久しい。しかし、同社はBrickhouse部門やAdvanced Products部門に新興企業的な考え方を残してきた。それらの部門では、ナプキンに走り書きしたアイデアが短期間で製品化される。
Gatz氏は、「われわれは製品やサービスを市場に出し、それらが成功するか確かめることができる」と述べ、さらに次のように続けた。「われわれは、素早く製品を開発し、それらを市場に出す。その作業をひたすら繰り返し、最後にそれらを中核の事業部門に送る。われわれはそのような開発環境を築いてきた」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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