エキサイトが共同運営していた、音楽ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Last.fm」の日本語版サービスが11月5日に閉鎖することとなった。今後は英国のサービスに統合され、日本語版サイトはLast.fmドメインのものに統一される。
Last.fmは、音楽コミュニティとパーソナルラジオ、音楽レコメンドサービスを提供する音楽版SNSで、2003年に英国でスタートした。iTunesやWindows Media Playerなどのプレイヤーに専用プラグインをインストールすれば、過去の楽曲再生履歴や現在何を聴いているかといった情報がリストアップされ、ユーザーは好きな音楽を聴いているだけで自分の嗜好にあった楽曲ランキングなどを作成できる。
2006年5月に英国Last.fmとエキサイトが提携し、同7月には日本語版サービスを立ち上げた。Last.fmはそれ以前にも日本で一定の人気を持つサービスだっただけに日本上陸が歓迎されたが、英国のサービスと日本語版サービスの併存、両サイトのID連携において効率的な運営が行えなかったことが閉鎖の背景にある。
また楽曲をウェブでストリーミング配信するLast.fmのサービスが日本の音楽業界ではなかなか受け入れられなかったことも要因の一つだ。英国Last.fmは日本でも無料で楽曲を配信することを目指していたが、「そのあたりの交渉がうまく進んでいれば違った結果になっていた可能性もある」(エキサイト広報)
エキサイト経由でLast.fmの会員となったユーザーには対しては現在メールでの告知が行われている。日本語版ユーザーはプロフィールが保存されたまま英国のサービスを継続利用できるとのことだ。
今後はLast.fmが独自に日本の音楽会社と交渉を続け、エキサイトが運営するブログやネームカードとの連携も継続するという。
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