NBC UniversalとYouTube、提携関係を解消へ

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年10月23日 12時37分

UPDATE NBC UniversalとYouTubeの不安定な関係がまたしても崩れようとしている。NBCの関係者は米国時間10月22日、YouTubeに対するプロモーションクリップの投稿中止をNBCが決定したことを明らかにした。

 この関係者によると、NBC Universalは19日にYouTubeとの提携から手を引き、近く公開予定の「Hulu.com」をサポートするという。「Hulu.com」は、NBCとNews Corp.が創設するインターネット動画サービスで、Google傘下のYouTubeと「ユーザーの目」を巡って争う可能性がある。Huluのテスト版は今後2週間以内の開始が見込まれていて、オリジナルと同じ長さのテレビ番組をストリーミングする予定である。

 この分裂は重要である。なぜなら、YouTubeとかつて提携していた有名企業には、自社番組を自分たちでオンライン配信することに満足している企業もある、ということを示しているからだ。

 YouTubeの広報担当であるRicardo Reyes氏は電子メールで、「NBCは自分たちのブランドチャンネルとクリップを停止する予定だということを、19日にわれわれに通知した」と述べる。「NBCとわれわれの関係は、YouTubeのサクセスストーリーの1つだった。そのため、われわれは、NBCがより多くのオリジナルコンテンツを投稿し、われわれのユーザーとの関係を保ちつつけることを決定してくれると願っている。

 NBC UniversalとYouTubeとの最初の提携関係は2005年に始まった。これは、結果的にYouTubeとウェブビデオにとって分岐点となる出来事を巡ってのことだった。テレビ番組「Saturday Night Live」の未承認クリップがYouTubeに投稿され始め、話題を呼び大きなトラフィックを生んだためだ。

 NBC Universalは最初、著作権法を挙げてYouTubeに対してこのクリップを取り除くよう要求した。その後、NBCは同社の決定を覆した。NBCは、同社がYouTubeに自社番組のいくつかのプロモーションクリップを投稿することに合意することで契約を結んだ。多くの人が指摘したように、YouTubeが自社の名前を主流に押し上げるのを支援したのは、NBCとこれらSaturday Night Liveのクリップだった。YouTubeはそれと同時に、Saturday Night Liveを新しい世代のファンに広める手助けとなった。

 このときは、ほとんど誰もが、NBC Universalの提携は賢い選択だったと述べた。アナリストは、YouTubeがいつかすべてのインターネットビデオの玄関口になる可能性がある予測していた。YouTubeは、多くの人がユーザー生成のクリップやテレビ番組、そしておそらくいつかは長編映画などを探すための中心地となるだろう。

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