Wall Street Journal紙が報じたところによると、Microsoftはソーシャルネットワークサービス企業であるFacebookの株を5%取得することに向けて話を進めているという。
この記事を執筆したRobert A. Guth氏、Kevin J. Delaney氏、Vauhini Vara氏の記者3人によると、Mark Zuckerberg氏が創業したFacebookとの話し合いはまだ暫定的なものという。だが、もしこの取引が成立すれば、Facebookは以前からうわさされている新規株式公開(IPO)に向けてステップを進め、同社の評価額は最大で100億ドルに上る可能性があるという。Wall Street Journal(WSJ)紙はMicrosoftとFacebookの両社にコメントを求めているが、コメントは得られていない。
その記事によると、Facebookの株式5%は、3億〜5億ドルの価値に相当する可能性があるという。
Facebookに関する新たな投資ラウンドにおける資金調達に関するうわさが9月に入ってから広がり始めた。これにより、同社の評価額が60億〜100億ドルへと一気に引き上がる可能性がある。しかし、多くのアナリストらはこれに懐疑的だった。その時にFacebookに投資する可能性のある企業としてMicrosoftの名前が挙がった。Microsoftはすでに、2011年まで続く広告契約を通じてFacebookと親密な関係を築いている。しかし、Facebookは一方で、新たな広告戦略に取り組んでいる。報道によると、その戦略は、Facebookの会員が同社に委ねている膨大な個人情報を活用するものだという。
ソーシャルメディア市場の支配権をめぐる大手ウェブ企業間の争いは激化しつつある。WSJ紙の記事によると、GoogleもFacebookに出資する可能性のある大手企業として名前が挙がっていたという。しかし、最近、Googleは同社のさまざまなウェブツールや、自社のソーシャルネットワーキングサイト「Orkut」を活用することにより、同社の得意分野でFacebookを負かそうとしているのではないかとの憶測もある。Orkutは、ブラジルやインドでは高い人気を誇るが、それ以外の市場での注目度は低い。
Microsoftは、今回のFacebookへの投資で、広告技術に関する同社との連携を強化する。しかしそれ以外にも、仮にFacebookが同社の製品とMicrosoftのWindows Liveの他のサービス、例えばインスタントメッセージング(IM)サービスの「Windows Live Messenger」やメールサービスの「Windows Live Mail」との統合に乗り気であれば、MicrosoftはGoogleと競争する上で、強力な援軍を得ることになる。
Microsoft、Google、Yahooの3社は、時期こそ異なるが、それぞれFacebookを買収する可能性のある企業として名前が挙がった。WSJ紙は、この件について差し当たり次のように述べている。「MicrosoftはFacebookの買収を検討してきたが、この問題に詳しい情報筋の話では、現時点でMicrosoftがFacebookを買収する可能性は低いという」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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