Appleは米映画業界に対し、iTunes Storeで販売されているテレビ番組の価格を現行の1.99ドルから99セントに値下げするよう働きかけている、とVarietyが報じている。
Varietyの米国時間9月7日付けの記事によると、テレビ局側は値下げに消極的だが、Appleは値下げは売り上げ増につながると主張しているという。
先週、メディア大手のNBC Universalは、Appleとの間で結んでいた、iTunesを通じたテレビ番組販売の長期契約を更新しないと発表した。エンターテインメント業界の多くの企業は、Appleに対し、iTunes上で販売している自社製品について、より自由な価格設定を認めるよう求めてきたが、Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は、大半の楽曲が99セント、テレビ番組が1.99ドルという自身が設定した価格モデルに固執してきた。
Appleは、NBC Universalが同社に販売価格の値上げを求めた上で、長期契約を打ち切ったとしてNBCを非難した。仮にAppleがNBCの要求を受け入れれば、Appleは顧客に対し、テレビ番組1本当たり4.99ドルを請求せざるを得なくなる。NBCは値上げ要求と契約打ち切りとの関連を否定した上で、同社はiTunes上で販売する製品について、より柔軟な価格設定を認めてもらいたいだけだと主張した。
現在、モバイルビデオに関しては、Appleが最大のシェアを握っている。同社がこれまでに販売してきたテレビ番組の累積本数は95万本に達しており、現在も500種類以上の番組を販売している。しかし、Appleは、同社自身がiTunesに番組を供給している企業と競合関係になりつつあることに徐々に気付き始めている。
例えば、NBC UniversalはNews Corpと提携し、同社自身のビデオサイトHulu.comを立ち上げた。また、その他のテレビ局も自社のウェブサイト上でコンテンツの配信を開始している。そして、その多くの企業が番組を無料で提供している。
例えば、Viacomのコメディ番組「The Colbert Report」をインターネット上で視聴したければ、comedycentral.comにアクセスすればいい。同サイトでは、CMを最後まで見れば、同番組のビデオクリップが無料で視聴できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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