グーグルの方針としてはまず、検索結果からの除外を求める人とそのサイトの管理者で話し合いをしてもらい、問題があるサイトを管理している人が当該コンテンツを削除するように求めているという。ただし、サイト管理者とコンタクトが取れないような場合は、どの法律に違反しているという理由を明記した上で、要望を書面でグーグルに送ってもらうようにしている。この書面を元に法律に違反しているかどうかを判断し、認められる場合には「グーグル宛に送られた法的要請に応じ、このページから1件の検索結果を除外しました」といった表記をした上で、検索結果に表示されないようにする。
「どのページを検索結果に表示しないかという判断基準は、グーグルではなく法にある」(グーグル広報)
吉本氏のもう1つの要望は、検索結果に問題のあるページを表示するかどうかは、ユーザーに選択をゆだねるべきというものだ。「フィルタがあるのはかまわないが、そのフィルタを解除できるオプションがあるべきだろう。実際、グーグルはアダルトコンテンツが表示されないようにしているが、それを回避するオプションはある。検索結果への表示、非表示を自由に選べるようにして欲しい」
これについてグーグルは、「これまであまりそういった要望を受けなかった」とした上で、「まだまだ議論が必要な部分であり、そういった意見をいただくと、当社としても議論できるのでありがたい」とした。
今回のシステムは「グーグル八分発見システム」という名称だが、吉本氏は検索結果の精度を測る指標づくりに役立つのではないかという期待も持っている。「今グーグルは使いやすい検索エンジンだといわれているが、本当にそうであるかを計ることはできていない。今回のシステムで指標化ができるかもしれない」
吉本氏は今回のプロジェクトに全力を注ぐため、仕事を休職する。IPAからは580万円の支援金が出るが、その先の資金は自分でまかなう必要がある。資金繰りのめどはたっていない。「自分のポケットマネーでやっていくことになると思います。でも、一生やりますよ」
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