Windows版iTunesを作成してきたAppleが米国時間6月11日、ウェブブラウザのSafariをMicrosoftのOSに対応させたと発表した。同社が発表した「Safari 3.0」のパブリックベータ版は、Windows XPとWindows Vista、Mac OS X Tigerで利用できる。
AppleがWindows版iTunesを開発する計画を発表したのは2003年10月のことだった。当時、最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏は、地獄も凍りつくような(有り得ない)出来事と表現した。そんなAppleも今日では、Windowsを意識した開発を多く行っている。
Jobs氏は6月11日、サンフランシスコで開催されたWorldwide Developers Conferenceで、iPodユーザーはMacよりむしろWindowsを利用している場合の方が多く、iTunesメディアプレーヤーはWindowsユーザーによって5億回以上ダウンロードされてきたと述べた。
しかし、SafariをWindowsに対応させることになった最大の理由は、AppleがSafariやウェブベースアプリケーションを、iPhone上で動くプログラムを作成する方法とみなしていることにある。これまでSafariに多くの投資をしてきたのであれば、少しでも多くのリターンを得ようとするのは自然なことであると、アナリストらは述べる。
GartnerのアナリストMike McGuire氏は、WindowsでSafariを使えるようにする決定が下された背景には、間違いなくiPhoneがあると述べる。
McGuire氏は、Safariには興味深い機能がいくつかあるものの、多くのWindowsユーザーがこれをスタートメニューに登録するかは分からないと述べる。
「この質問の答えを出すにはまず、積極的に複数種類のブラウザを使いたいと思う人がどれくらいいるかを考える必要がある」(McGuire氏)
Appleは、市場を独占するMicrosoftのInternet Explorer以外に、MozillaのオープンソースブラウザFirefoxもライバルと見なしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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