最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

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グーグルのシェアをも抜くファスト、その秘訣はロングテール戦略

藤本京子(編集部)

2007/05/30 16:38  

 ノルウェーで最有望視されている企業のひとつに、ESP(エンタープライズサーチプラットフォーム)を提供するFast Search & Transferがある。インターネット上で行われたサーチのクエリ数調査において、Fastの米国メディア企業の顧客トップ35社でのクエリ数の合計は、シェア43%を持つGoogleのクエリ数に次いで2位という結果が出た(2006年11月Nielsen//Netratings調べ)。Fastのシェア21%という数字はYahooと同等で、Microsoftのシェア8%を大幅に上回っている。しかし、同社 CTOのBjorn Olstad氏は、「FastがGoogleを抜くのは確実」と強気な姿勢を見せている。

Olstad氏 FastのCTOを務めるBjorn Olstad氏

 「Fastの数字はわれわれの大手顧客35社のクエリの合計に過ぎないが、Fastの顧客ネットワークはこれよりもさらに幅広い。大手のみならず、ロングテール的に中小規模の企業のサーチもFastは手がけているのだ。それらをすべて合計すると、現時点でほぼGoogleと同等のシェアを持っているはずだ。また、成長率はGoogleの23%、Yahooの30%と比べ、Fastは70%と格段に高い数字を示している。こうしたことから、FastがGoogleを抜くのは確実だろう」(Olstad氏)

 成長率が高いことからも、大きな自信を見せるOlstad氏。同氏は、Fastが「2000年から2005年までの間に、Google、Salesforce.comに次いで3番目に大きな成長を遂げたソフトウェア企業とされている」と述べ、その成長率の高さの理由について「Fastはロングテールにフォーカスしている。トラフィックがそれほど多くないサイトでも、ESPをベースとして顧客ニーズに沿ったカスタマイズをし、価値を提供できる。これまでサーチをベースとしていないサイトをサーチベースにするだけで、大幅なページビューの向上が実現することも多い」と話す。

 Fastは、4月30日メディア企業を対象としたソリューションパッケージ「FAST Media」を発表している。これまで個別に対応してきたメディア企業からの要望をパッケージ化したもので、モバイル端末向けにコンテンツや広告を配信可能とする「FAST Mobile Search Platform」や、文脈解析広告のプラットフォーム「FAST AdMomentum」などが含まれている。

 これに加え、Olstad氏は現在メディア企業向けた新たなソリューションを提供するための取り組みを始めているという。それは、競合するメディア同士が広告を分け合うという「AdExchange」だ。「自社の広告を他社のメディア企業にも掲載することで、広告をより多くのユーザーに見てもらう。つまり、メディア企業は広告主により高い価値を提供できることになる」とOlstad氏。同氏によると、AdExchangeは現在ヨーロッパでテスト中だという。

 「オークションで参加人数が多ければ多いほど価格が上がるのと同じで、少ない品物を少ない顧客に対して提供するよりも、サイズを大きくした方が価値も上がる。そのための技術をFastは提供する」(Olstad氏)

 メディア企業向けのFASTMediaだけではない。同社では、こうした業界別ソリューションパッケージを今後も積極的に展開する予定だ。Olstad氏は、「金融や通信、Eコマース、政府、製薬業界などに向けたソリューションも提供していきたい」としている。さらには、「今後検索技術をSaaS(Software as a Service)で提供する。また、サーチそのものがアプリケーションの役目を果たすようにもなる」(Olstad氏)という方向性も示した。

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