Googleは米国時間4月16日、米国最大のラジオネットワークであるClear Channel Radioと提携したと発表した。複数年契約の下、GoogleはClear Channelの675以上のAM、FM局に流す30秒広告スポットを販売することになる。New York Timesなどの報道によると、Googleが販売する広告は、Clear Channelの広告時間のうちの5%弱になるという。
Googleは、Google Audio Adsを利用する広告主に、対象とする視聴者のタイプや地域、時間を特定して広告を流すサービスを提供できるようになる。また、Clear Channelは広告の販売チャネルを拡大し、これまでラジオ広告を扱っていなかった広告主からの売り上げ増加が見込めるという。Google Audio Adsサービスは、Googleが2006年に1億200万ドルで買収したラジオ広告企業dMarc Broadcastingの技術を利用することで実現したもので、昨年12月よりベータ版を提供開始している。Googleは2006年8月にも、衛星ラジオサービス会社XM Satellite Radioと広告の販売で提携している。
Clear Channel Radioの営業部隊は今後も、利益率のよい既存広告主との関係を維持するほか、パッケージ化などの特別なニーズをもった広告主に対応する。Googleがフォーカスするのは主に、これまでオンラインで広告活動をしてきた広告主のうち、ラジオ広告を行った経験のないところだ。
GoogleはすでにOnline Music & Radio Unitを通して、Clear Channelのラジオ局のウェブサイトにテキスト広告を提供している。
本契約の金銭的な条件は明らかにされていない。
Googleはここ何カ月もの間、新聞やラジオなど、既存メディアの広告ビジネスに参入している。また、4月上旬にはEchoStar Satelliteと提携して、DISH Networkが米国で展開する125の衛星放送ネットワーク用に広告を販売すると発表し、テレビ広告に参入している。
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