サイバーエージェントとブルーカレント・ジャパンは4月11日、サイバーエージェントが運営する「アメブロ」において、ブロガーを活用したクチコミマーケティングサービス「アメブロ・インフルエンサー・プログラム」を開始した。
アメブロ・インフルエンサー・プログラムは企業向けのクチコミ促進サービスで、アメブロにブログを開設しているブロガーに商品のサンプリングを提供したり、イベントに招待するなどして記事を書いてもらい、その読者への情報伝達を図るものだ。
企業からの窓口とブロガーの選定、PRプランニングはブルーカレント・ジャパンが担当。企業がPRしたい商材の特性に合わせて、アメブロの全43ジャンルから、PVやユニークユーザー、情報波及力といった指標で最適なブロガーを選ぶ。
クライアントとなる企業には実施から一定期間後にレポートを提出する。測定項目は、クチコミの起点となったブロガーのPVの合計、クチコミの記事数とコメント数、記事やコメントの内容評価、クチコミ記事からの波及記事数、マスメディアPRによる露出記事、広告換算と費用対効果など。
アメブロ・インフルエンサー・プログラムの価格は、アメブロのシステム利用料やプランニング、ブロガー50人への参加要請などを含む基本料金が100万円から。その他に記事露出による成果報酬が必要で、これは通常記事1本あたり1万8000円、サンプリング後に記事が露出した場合は2万4000円、イベント後に記事が露出した場合は3万5000円となる。さらにオプションでマスコミ向けPR施策も提供する(80万円から)。サイバーエージェントとブルーカレント・ジャパンは年内で2億円の受注を目標としている。
なお、アメブロ・インフルエンサー・プログラムはブロガー向けには「クチコミ番付」という名称で4月17日より提供される。ブロガーは企業からの情報提供によるブログを書くたびに、「クチコミ力士」というキャラクターが序の口、幕下、十両などと相撲の番付のように昇進する仕組みとなっている。ゲーム感覚でブロガーのモチベーションを醸成する狙いだ。
昇進に関わる評価はサイバーエージェントとブルーカレント・ジャパンが行う。この評価が低くなると、クチコミ番付参加ブロガーとして選ばれにくくなるという。ただし、ネガティブな内容の記事が低評価となるわけではなく、鋭い視点があれば正当な評価が得られるとのこと。
ブロガーが企業から金銭や商品を得てブログ記事を書く行為は「ステルスマーケティング」と呼ばれ、問題視されることもある。これに対してクチコミ番付は、参加ブログに「クチコミ番付参加中」と記載されたバナーを貼り付けることで対応した。番付が表示されることにより、企業のプロモーションに参加していること、そのブロガーがどの番付に位置しているかがわかるため、結果的にクチコミの信頼性が高まるとしている。参加ブログに張られたクチコミ番付バナーは、同サービスの趣旨を説明するページにリンクする。
ブロガーは企業からのサンプリング提供やイベント招待を受けた後でも、それをブログに書くかどうかを選ぶことができる。ブルーカレント・ジャパン取締役社長の本田哲也氏は、ブロガーの自主性を尊重することでアフィリエイトに比べて面白い記事が上がってくると予想している。またそれによって炎上のリスクも軽減できるとの考えだ。
サイバーエージェント子会社のサイバー・バズも「CyberBuzz」という同様のクチコミサービスを提供しているが、CyberBuzzではアメブロ以外のブログも組織化している。アメブロ・インフルエンサー・プログラム(クチコミ番付)はアメブロのみを対象としている点が異なる。
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