電子メールソフトウェアを開発する新興企業のZimbraは米国時間3月25日、オンラインおよびオフラインで動作するウェブ電子メールソフトウェア「Zimbra Desktop」のアルファ版をリリースした。
Zimbra Desktopはオープンソースのウェブベース電子メールサーバ/クライアントで、「Microsoft Exchange」や「Microsoft Outlook」に対抗するものとなる。同製品は、Ajaxが採用されており、ブラウザやOSを問わず動かすことが可能になっている。
Zimbra Desktopを利用するには、クライアント側にZimbraサーバと同期する専用ソフトウェアをダウンロードする必要がある。
Zimbraの最高経営責任者(CEO)であるSatish Dharmaraj氏によると、このダウンロードには、ユーザーのコンピュータ上で電子メールデータベースとして動くオープンソースのデータベース「Apache Derby」が含まれるという。将来的には、手動でのダウンロードは不要となる予定という。
Zimbra Desktopは現在、アルファ版となる。この夏に登場予定のベータ版は、POPおよびIMAP電子メールサーバとの連携が可能で、同社のカレンダーサーバにもアクセスできるようになる。代表製品「Zimbra Collaboration Suite」の5.0をリリースする際には、オフライン機能も搭載する予定という。
同社の狙いは、Outlookなどの既存電子メールソフトウェアと同じような使用感を提供することにある、とDharmaraj氏は説明する。Dharmaraj氏は、カリフォルニア州サンディエゴで3月26日より開催される「O'Reilly Emerging Technology Conference」にて、Zimbra Desktopを披露することになっている。
「現在、イノベーションはウェブ側で起こっている。われわれは、イノベーションをデスクトップ側にももたらしたいと思っている」(Dharmaraj氏)
このところ、デスクトップとウェブを結びつけるウェブ開発技術が相次いで登場している。
今月初めには、Adobe Systemsが「Apollo」のアルファ版をリリースした。同ソフトウェアを使えば、ユーザーはウェブアプリケーションをデスクトップ側で動かすことができる。
また先週には、オンラインコラボレーションソフトウェア企業のJoyentが「Slingshot」を発表した。このソフトウェアは、「Ruby on Rails」で開発したウェブアプリケーションをオンライン/オフラインのハイブリッド型アプリケーションに転換できるソフトウェアとなる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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