デジタルガレージグループの創芸とカカコクムは2月19日、消費者参加型の不動産情報サイトを立ち上げると発表した。消費者視点で周辺地域の生活環境や施設など不動産以外の情報を含めて提案。テレビや新聞折り込みチラシなど既存マス媒体とも連携し、「不動産広告 2.0」として先行する不動産情報の競合サイトを追撃する。
新サイト「mansion DB」(マンションディービー)は4月中旬に開設する。まずは関東、東海、近畿の3大都市圏の新築分譲マンションの情報を集約したサイトとして提案。順次、エリア拡大を目指す。
大手マンションデベロッパーを中心に約200社のクライアントを持つ創芸の不動産事業ノウハウと、月間1000万人弱が利用する買い物支援サイト「価格.com」を運営するカカクコムが組むことで、次世代型の不動産ポータルを展開できると判断した。
具体的な機能としては、地域名からマンションを検索する「エリア検索」、地図上からマンションを選択する「マップ検索」が 主軸となる。
デジタルガレージグループによると、不動産購入者は物件自体の情報に加え、ゴミの捨て方や近辺のレストランなど地域情報を重視して物件を探している人が多いという。
そのため、同グループが運営するブログ検索「technorati」やレストラン検索「食べログ」などで周囲の口コミ情報を提供したり、約80項目の物件購入で重視される情報をレーダーチャート化して表示──などの提案で競合サイトと差別化する。
既存マスメディアとの連携については、既に2月9日に開設したマンションの地図検索サイト「そらいえ.com」の全面広告を、5大一般紙と東京新聞に掲載。今後は「(連携がしやすい)地方のテレビやラジオなどでも展開する」(デジタルガレージのグループCEOである林郁氏)方針だ。
経済産業省によると、2004年における国内不動産のEC市場規模は1兆490億円で、EC市場全体の18%を占める最大の市場。カカクコム社長の田中実氏は今回の事業展開について「不動産は一生に1〜2回の買い物なのでページビュー増加に大きな期待はしていないが、収益面での経営基盤強化という意味で期待している。2007年度は数億円の増収効果だろうが、2008年度は3〜4倍という規模での増収効果を見込む」としている。
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