ニューヨーク発--この1週間のうちにYouTubeを批判したメディア界の大物のリストにRupert Murdoch氏が加わった。
News Corp.会長兼最高経営責任者(CEO)であるMurdoch氏は、当地で開催されたMcGraw-Hillの「2007 Media Summit」の参加者に対し、YouTubeが多大な広告収入を得られるのかどうかは疑わしいと述べた。
Murdoch氏は「YouTubeはどのようにして収入を得るのか」と聴衆に問いかけた。同氏が運営するソーシャルネットワークサイト「MySpace」では、独自のビデオプレーヤーを提供している。「ビデオの途中に広告をはさめば、(YouTubeの視聴者は)みんな(MySpaceか)どこかへ行ってしまうだろう」(Murdoch氏)。
YouTubeは先ごろより、大規模なメディアエンターテインメント企業数社から「敵意のあるコメント」を受けている。Murdoch氏はこのことにも言及した。Viacomは先週YouTubeに対し、「The Colbert Report」など、Viacomが製作した映画やテレビ番組10万件のビデオクリップを削除するように要請した。NBC Universalの新しい最高経営責任者(CEO)であるJeff Zucker氏は、GoogleとYouTubeが、著作権で保護されたクリップの投稿を防止するために十分な対策を講じていないと批判した。
Googleは2006年に16億5000万ドルでYouTubeを買収している。この件に関し、YouTube関係者らのコメントをすぐに得ることはできなかった。
InterActive Corp最高経営責任者(CEO)であるBarry Diller氏は米国時間2月7日、エンターテインメント企業が敵対心を表しているのは、YouTubeの勢力が大きくなりすぎては困ると考えているからだろうと述べた。Media SummitにおいてDiller氏は、映画やテレビスタジオは、単一の配信パートナーにあまり大きな支配力を握られたくないと思っていると述べた。音楽業界ではAppleのiTunesで同様の現象が生じている。
Diller氏は「メディア企業は、かつての(ケーブル放送会社の)HBOのように、YouTubeが配信において支配力を持ちすぎないようにしたいと思っているのだ」と述べた。
またMurdoch氏は講演の中で、消費者は携帯電話やパソコンで映画の全編を視聴しようとは思っていないと述べた。MySpaceは四半期ごとに30%近く成長していると、同氏は述べた。
この成長の大部分は、欧州など米国以外の市場に牽引されている。新しいユーザーからの要求に応じるため、News Corp.はハードウェアおよびサーバに7000万ドルを投入する予定であるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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