イーブック・システムズは1月19日、FlipBook形式の電子書籍を集めたポータルサイト「Flib」の提供を開始した。
FlipBookは、イーブック・システムズが提供する電子書籍フォーマットで、専用の「Flip Viewer」をインストールすることで閲覧できる。音楽や動画などマルチメディアコンテンツを組み込むことが可能なほか、DRMも備えており、印刷や画面キャプチャの禁止などを作成者がコントロールできる。1つのページをめくり終わる前に次のページをめくる技術や電子書籍の紙の厚みをグラフィカルに見せる技術などの特許を取得している。
Flibでは、FlipBook形式の雑誌や小説、コミック、カタログを無料で提供する。サービス開始時点では、同社が運営する電子書籍サイトおはなし絵本クラブの絵本をはじめ、アンカー・パブリッシングの「Manyo」、デジマのコミック「コミック・ガンボ」、青空文庫の小説などを提供し、早期に300冊のラインナップをそろえる。今後は有料の電子書籍も提供していく予定だ。
電子書籍を提供する出版社は電子書籍内の広告を収益源とし、電子書籍の1ユニークユーザーにつき3円をイーブック・システムズに支払う。イーブック・システムズ代表取締役社長の岡崎眞氏は、電子書籍での広告について、「ウェブでは大画面の広告を嫌がるが、(電子書籍形式の)書籍での大画面広告であれば嫌がらないのではないか」と語り、加えて「バナーはサイトへの誘導力が強いが商品イメージの訴求力に欠けているが、商品イメージを表現し、さらにサイトへの誘導をできる電子書籍広告は有望」と説明した。
イーブック・システムズではまた、Windows Vista向けにサイドバーガジェットも提供する。ガジェットとFlipViewerはNECパーソナルプロダクツや富士通、日立製作所、日本ヒューレットパッカード、シャープのPCにプリインストールもしくはバンドルされることが決まっており、これによりFlipBookのさらなる普及を目指したい考えだ。
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