KDDIとグリーは10月30日、auの携帯電話から利用できるソーシャルネットワーキングサービス「EZ GREE」を11月16日より開始すると発表した。これまでグリーが提供してきたGREEモバイルの基本機能に加え、GPS機能と連携した独自サービスなどを提供する。また無料のゲームや占いなどを提供し、ユーザー数の拡大を図る。
EZ GREEはGREEモバイルのau版という位置づけで、既存のGREEユーザーはアカウント情報をそのまま引き継いで利用できる。基本料金は無料で、EZwebmultiコースもしくはEZ WINコースの契約者が対象。GREEのほかのユーザーともコミュニケーション可能だ。
EZ GREEならではの機能としては、プロフィール画面や日記などを装飾できるデコレーション機能や、無料の占いや心理テスト、成績がランキング表示されるゲームなどがある。また、ユーザー間で質問をし合えるQ&Aコミュニティも提供する。上り最大1.8Mbpsの高速通信が可能なEV-DO Rev.A対応端末であれば、動画のアップロードも高速にできるとしている。
GREEはこれまで既存ユーザーからの招待がないとサービスを利用できない招待制をとってきたが、EZ GREEは誰でも利用できるようにする。この点についてグリー代表取締役社長の田中良和氏は「携帯電話はユーザーの追跡が可能なため、SNS内で問題を起こすようなユーザーからのアクセスはすぐにシャットダウンできる」と話し、個人を特定しやすい携帯電話ならではの安全性を強調した。
2006年度中には、ニュースなどの情報が自動的に配信されるEZニュースフラッシュと連携し、GREEにメッセージが届いた場合には自動的に端末に通知される機能も提供する。EZ GREEでの新着情報はauが提供するカスタマイズ可能な個人ポータルサービス「au My Page」にも表示する計画だ。
このほか、GPS機能と連携して位置情報を活用したサービスも提供する計画。地域の情報を近くに住む人たちと交換したり、外出先で近くにいる友人とリアルタイムにやりとりすることも可能になるとしている。
KDDIコンテンツ・メディア事業本部長執行役員の高橋誠氏は「SNSはサービスというよりもプラットフォーム。auのあらゆるサービスと組み合わせていきたい」と意欲を示した。
主な収益源は広告となる。2007年にはEZ GREEのユーザー向けにアフィリエイトサービスも提供する計画で、この手数料も収益として見込んでいる。将来的には有料サービスも展開していく考えで、「携帯電話のサービスはユーザーが100万人を超えると一気にブレイクする。まずは早期に100万ユーザーを目指したい」(高橋氏)とした。
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