Adobe Systemsは米国時間10月24日、ラスベガスで開催中のユーザー向けカンファレンスMax 2006にて、電子ブックビューアおよび管理ツール「Digital Editions」を発表する予定だ。
Adobeによると、Digital Editionsは、現在のPDF文書閲覧ソフトウェア「Adobe Reader」と比較すると、機能を簡素化した柔軟性のある電子ブックリーダーとなっているという。
Digital EditionsはAdobeの「Flash Player 9」のアドインとして動作するもので、容量は2.5Mバイト、無償でダウンロードできる。PDFファイルとXHTMLフォーマットのコンテンツの閲覧が可能で、本などの長いテキストと雑誌記事のような短めのテキストの両方に利用できるという。デジタルで発行する出版社は、Flashを利用した動画やアニメーションとテキストを組み合わせることもできる。
電子ブックは、紙の本を置き換えるものとして1990年代後半にもてはやされたが、広く利用されるまでには至っていない。企業はいまでも、「Sony Reader」のように、専用のデジタルテキストリーダー端末を作成している。
電子ブックは、専用リーダー端末ではなく、主にノートPCやPDAなどのモバイル端末から普及するだろうとAdobeは考えている。動画などのデジタルコンテンツの消費は増えており、出版社もデジタルフォーマットを利用する機会が増えている、と同社でePublishing Solutions担当ゼネラルマネージャーを務めるBill McCoy氏は述べる。
「電子ブックの利用には、いくつかの明るい部分があると考えている。ユーザー、中でも若い世代のデジタルコンシューマーは、コンテンツをデジタルで得ることを好んでいる」(McCoy氏)
Digital EditionsはPDFファイルの閲覧が可能だが、Adobe Readerの全ての機能を含むものではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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