QUALCOMMは、同社の電子メールソフト「Eudora」をMozilla Foundationが提供するオープンソースの電子メールソフト「Thunderbird」を使用して作り直している。
1990年代、Eudoraは電子メールの送受信ソフトとして人気が高かった。だが、サンディエゴを本拠地とするQUALCOMMは、「コアビジネスや戦略的目標に適合していないため、電子メール市場にはとどまらないという決断を下した」と発表した。
QUALCOMMは米国時間10月11日、市販製品としては最後のバージョンとなる「Eudora 7.1 for Windows」と「Eudora 6.2.4 for Mac OS X」をリリースした。価格は、前回のバージョンが約50ドルであったのに対し、今回は19.95ドルとなっている。また、従来は標準で12カ月のサポート期間を提供していたのに対し、新版では6カ月のサポート期間となっている。
将来的には、Thunderbirdをベースとした無償版のEudoraがユーザーに提供される予定だ。QUALCOMMによると、2007年前半にリリース予定のこれらのプログラムは、オープンソースで無償で利用可能となるという。ただし、同社の広報担当Jeremy James氏は、同社は無償版に対して技術サポートを提供しないと述べた。つまり、ユーザーはメーリングリストやフォーラムなどのサポート手段により情報を得る必要が生じるということである。
James氏は、現行のEudoraのどの部分がThunderbirdベースのバージョンに引き継がれるのかはまだ決定していないが、ユーザーがこれまでと変わりなく利用できるようにすることが目標であると述べた。「Eudoraと同様の外観、使い勝手、機能を維持しなければならない」と同氏は述べた。「できる限り多くの機能をそのまま維持し、ユーザーにとって使い勝手が変わらないようにするだけでなく、オープンソースコミュニティを活用することにより、ソフトウェアが今後も進化しつづけることが目標である」(James氏)
Thunderbirdはもともと、「Mozilla Application Suite」に含まれるソフトウェアの1つだった。Mozilla Application Suiteとは、Netscapeが開発したアプリケーションスイート、ウェブブラウザと電子メールソフトなどで構成されていた。このプロジェクトは、今では「Firefox」ブラウザと「Thunderbird」電子メールソフトウェアの2つに分割されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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