音楽原盤権の証券化を行うミュージックセキュリティーズは8月29日、音楽原盤権の一部を個人がウェブで、1口1万円から購入できるマーケットプレイス「Copy Right eXchange(CRX)」のサービスを開始したと発表した。
音楽原盤権は、これまで共同原盤方式によって、レコード会社やプロダクションといった複数の会社による共同出資で各々がプロモーションを展開し、原盤権の共有を行ってきた。CRXは、音楽業界内の法人に限られてきた音楽原盤権の所有を、ネットを通じて1口1万円からの投資で、個人にも参加しやすいサービスとして提供する。
CRXを通して販売された楽曲は、ミュージックセキュリティーズが代行して音楽配信事業者に利用許諾を行った後、PCや携帯電話向けに音楽配信を行う。権利購入者は、権利割合に応じた印税分配を受けられる。
気に入ったアーティストの原盤配信権を集めて、セレクトショップのように自分のブログなどで紹介することも可能だ。権利購入者にとっては、将来ヒットしそうな楽曲を探し、自分でプロモーションする楽しみもある。
アーティスト本人やレコード会社など権利販売者にとっては、権利購入者のブログやSNSといった個人のメディアを、プロモーションの場として活用できるメリットがある。また、通常の音楽配信の場合、1ダウンロードあたり数十円ずつ回収していくところを、CRXを通して楽曲を販売することにより、先に収益を回収することが可能だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス