Microsoftのオープンソース事業部トップが、「Firefox」のWindows Vista対応に向け支援を申し出た。だが、Mozillaと同オープンソースコミュニティーから前向きの回答があるかどうかはまだ分からない。
Microsoftのオープンソースソフトウェア研究所所長のSam Ramji氏は米国時間8月21日、Mozillaの開発会議室のメーリングリストでMozillaへの協力を申し出た。
Ramji氏は、「FirefoxとThunderbirdをVista上で動かせるようにするため、マンツーマンでサポートを受けることに興味はないだろうか」と書き込んだ。Mozillaは、オープンソースウェブブラウザFirefoxと電子メールクライアントThunderbirdの開発を管理している。
同氏は、Microsoftが「Vistaにオープンソースプロジェクトを組み入れるため、営利企業の枠組みを超えて自分たちの考え方を発展させるよう最大限の努力を払う」ことを強調した。Vistaは、1月に一般向けリリースが予定されるWindowsのアップデート版。
Ramji氏はまた、Mozillaとオープンソースコミュニティーが軽い気持ちでこの申し出を受けないよう留意し、Vistaにおいて果たす自分の役割が「非営利オープンソースプロジェクトのスペース確保に向けた重要な活動」であることを強調した。
今のところ、オープンソースコミュニティーの一部は、Microsoftの動機に不審感を持っている。
しかしそのほかは、21日の提案はMicrosoftの変化を示すものだとの考えだ。ある熱心なファンはArs Technicaのウェブサイトに、「RSS、Open Source Lab、XML、Open XMLへのロイヤリティーフリーアクセスなど、独自技術は、業界の支持を受けたオープン標準に最終的には必ず取って代わられる」ことをMicrosoftもやっと認識した、と書き込んでいる。
Firefoxは既に、既存のWindows、Linux、そしてMacintoshの各OS上で問題なく動作している。ZDNet UK Reviewsがテストしたところ、同ブラウザがVistaのベータ2でもうまく動作することが分かっている。したがって、MozillaがMicrosoftの支援を受ける明確な理由は見あたらない。
Mozilla Europeは、Microsoftの提案に対して「コメントするのはあまりに時期尚早だ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス