Googleは米国時間8月2日、XM Satellite Radioとの提携を発表した。これにより、同社の「AdWords」サービスを利用している企業は、自社の製品やサービスをXMの放送を介して宣伝していくことが可能になる。
Googleは、1クリックごとに広告料金が支払われるターゲット型広告サービスのAdWordsを、オンラインメディアの域を超えて拡大しようと注力してきた。今回の提携はそうした取り組みにおける最新の成果となる。Googleは2006年1月、ラジオ広告企業dMarc Broadcastingを1億200万ドルで買収し、先週からは、デトロイトの地上波ラジオ放送でGoogleが提供する広告が流れ始めた。
米国内における特許はまだ取得されていないが、dMarcのプラットフォームを利用すると、実際の販売やスケジュールの作成、トラッキングなどといった、ラジオ広告につきものの複雑な作業を自動化もしくは簡素化することができる。また、広告そのものを、広告主がラジオ局もしくはネットワークに直接送信できるようになっているという。現時点で、同プラットフォームを利用できるのはdMarcの広告主だけで、AdWordsのクライアントは対象外となっているが、2006年第4四半期には、AdWordsソフトウェアにdMarcを統合できる見込みだとGoogleは述べている。
米国内に700万人以上もの聴衆を抱える衛星ラジオ放送局XMとの提携は、ウェブ以外のメディアへの進出を図るGoogleにとって大きな一歩だ。
地上波ラジオが新しいタイプのメディアと関係を築くことはこれまでほとんどなかったが、衛星ラジオはインターネットに対してはるかに好意的である。2005年には、XMと競合するSirius Satellite RadioがMicrosoftと協力して、ビデオ放送を推進していくと発表した。XM自身も2005年にNapsterと提携し、「XM Radio Online」サービスに楽曲の販売およびダウンロード機能を組み込んでいる。
コマーシャルが流れないXMの番組を好んで聴いている音楽ファンも、今回のニュースのショックを受ける必要はない。AdWordsによるスポット広告は、音楽以外のチャンネルで放送される予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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