マイクロソフトが模索する「電話の行き違い」のない世界--まもなく新製品発表へ

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年06月21日 14時38分

 Microsoftはしばらく前から、電話の行き違いをなくす取り組みに力を入れると声高に主張してきた。

 ついに来週、同社はその一歩を踏み出す。Microsoftはここ数年の間、連絡を取る相手とタイミングを選ぶことができる技術のデモンストレーションを繰り返し行っている。今日では、高性能なソフトウェアの働きによって、連絡を取りたい相手とシームレスなコミュニケーションを図れるようになったという。こうしたデモは、ユーザーの声による命令を解するコンピュータのデモとともに、Microsoftが未来の技術を紹介する際に好んで行うものだ。

 もっとも、適切に機能する音声コマンドは、実現までにもう少し時間がかかると考えられる。一方、ユニファイドメッセージングに関しては、未来を引き寄せるような製品をすでに開発したとMicrosoftは述べている。

 同社が米国時間6月26日にサンフランシスコで開催するイベントには、ビジネス部門プレジデントのJeff Raikes氏とユニファイドメッセージング担当バイスプレジデントAnoop Gupta氏が出席し、数点の新製品を発表する予定だ。

 Microsoftが報道関係者に送付したイベントの案内状には、「時差や電話の行き違いに悩まずに済む世界を、フィードバックを得るまでに長い時間待たなくてもよい世界を想像してみてほしい。Microsoftは、コミュニケーションの統合を実現する戦略を今回のイベントで発表する。世界中で働く人々が協力し、コミュニケーションを図り、仕事を完遂する新たな方法を披露しようと考えている」と記されていた。

 コミュニケーションの統合については、Microsoftはすでにいくつかの取り組みを公表している。同社は2006年初頭に、「Exchange」部門と、インスタントメッセージングおよびプレゼンス管理を行う「Live Communications Server」の統括部門、リアルタイムコミュニケーショングループを統合した。Live Communications Serverでは、ユーザーがオンラインなのかオフラインなのかを判断することができる。また、Exchange電子メールサーバの次期版が音声メールをサポートし、電話で電子メールをチェックする機能が搭載されることも明らかになっている。

 他方で、企業向けサービスをはじめとする電話サービスを従来の電話回線から切り離し、VoIP(Voice over Internet Protocol)技術を用いてコンピュータネットワークに組み入れようとする動きの活発化が、Microsoftの取り組みにとっては追い風となっている。

 Microsoftは、ユニファイドメッセージング分野に新製品を投入することは認めているが、その時期はまだ特定していない。会長を務めるBill Gates氏は、同社における常勤勤務から今後2年間で徐々に身を引いていくと発表した先週の会見で、26日のイベントについて次のようにコメントした。

 「当社は数週間以内にサンフランシスコでイベントを開催し、ユニファイドメッセージングに関する画期的な製品を発表する予定だ。まだだれも手がけていない斬新なものになると、期待して待っていてもらいたい」(Gates氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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