米国コロラド州に拠点を置く出会い系サイトが、商標権侵害などでYahooなど企業4社を提訴した。訴状によると、被告企業らはGoogleの有料検索広告システムを利用し、Googleの検索ページで同出会い系サイトの名前を入力すると被告企業4社の広告が表示されるように仕組んでいたという。
出会い系サイトLoveCity.comを所有するJP Enterprisesは米国時間6月6日、不当競争と、商標の希釈化および侵害のかどで、Yahoo、HDVE LLC、Spark Networks、Insight Direct USAの4社をコロラド州の地方裁判所に提訴した。JP Enterprisesは損害賠償と懲罰的損害賠償を求めている。
この件についてYahooの関係者に電子メールでコメントを求めたが、回答は得られなかった。またSparks Networkの関係者も同訴訟に関してはノーコメントだった。さらにHDVEにも電話を掛けたが返答はなく、Insight Directからもコメントは得られなかった。
訴状によると、Yahooらは「lovecity」やそれと似た単語を含むメタタグをキーワードとしてGoogleの有料検索広告システムAdWordsに組み込んでいたという。
原告のJP Enterprisesは訴状の中で、「原告企業の商標を意図的に有料広告に組み込むという被告企業らの行為は、検索に対する回答のソースとして意図的に消費者を欺く情報を提示することにより、人為的に利益の向上を図ろうとする行為といえる」とし、さらに、「その行為により実際に混乱が生じており、現在も混乱状態が継続している。また、その行為により原告企業の信用や名声が損なわれ、売上も減少している」と主張している。
過去にも同様の裁判が起こされている。不動産会社が関与した同様のケースでは、裁判は可能との判決が下された。また、Googleの検索広告ビジネスが商標の違法使用を促進しているとしてGeicoがGoogleを訴えた裁判ではGoogleが勝訴したが、Googleに対するその他の裁判は依然係属中だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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