シックス・アパートが、新たにタグ機能などを追加したブログソフトの最新版、Movable Type 3.3を発表した。同バージョンでは、2006年春から始めた開発体制のグローバル化を受け、シックス・アパート初の日米同時発表となった。製品の出荷は6月27日からとなる。Movable Type 3.3の発表にあわせてMovable Typeに機能を追加するプラグインを紹介する「プラグイン・ディレクトリー」を日本語でも提供する事も発表した。
シックス・アパート代表取締役の関信浩氏はニーズにあわせて製品をファミリー化する方向を強く打ち出し、米国で試験提供が始まったブログ初心者向けサービスの「VOX(コード名:コメット)」にも言及した。
新製品の発表に先立ち関氏は製品の歴史を簡単に振り返り、日本ではブログを企業で導入する事例が米国よりも先行している事、そのため企業ブログの開発拠点を日本に移したことなどを語った。今後、Movable Typeはこうしたさまざまなニーズに応えられるようにファミリー化していくという。
ブログ以前のウェブが、まずは個人ホームページから出発し、それから企業ホームページになり、イントラネットに使われるようになり、Eコマースサイト(B2C)に利用が広まり、さらに企業間(B2B)に使われるようになったことを例に挙げて「歴史は繰り返す」として、ブログも同様の進化を辿り、今後はECブログや企業間ブログといったものも登場するかもしれないという私見を述べた。
発表会後の質疑応答では、最近、米国で試験的に運用を始めたサービスのVOXについても説明した。VOXはこれまでコメットのコード名で開発を進めていたもので、2005年の冬から内々にはアルファ版として運用をしていたが、6月からは限定的なパブリックベータとして、外部の人間も招待ベースで実験に参加できるようになった。
VOXはこれまでのブログサービスよりもITリテラシーの低い「普通の人々」にブログが持つ「コンテンツや感覚の共有」といった楽しさを広めてもらうためのサービスで、シックス・アパートがホスティングするASPサービスとして提供予定だ。日本でもすでにサービスを紹介する日本語ページは公開しているが、実際のサービス開始時期などについては触れなかった。
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