World Wide Web Consortium(W3C)は先週、多種多様な携帯端末にコンテンツを容易に表示させることを目的としたDevice Independent Authoring Language(DIAL)の作業草案の初版を公開した。
ウェブページを携帯端末向けに調整することは、Cascading Style Sheet(CSS)を用いれば既に可能だが、異なるモバイルデバイスの異なる機能(画面のサイズ、色、解像度など)は考慮できない。一方、DIALでは、多様な端末向けに異なるレイアウトの指定が可能となる。同規格は、W3Cの取り組みである「Mobile Web Initiative」の一部として、携帯端末からでもウェブアクセスを容易にすることを目標としている。
DIALは、XHTMLおよびCSSのような既存のW3C勧告に基づいているが、以前に公開されたW3C勧告であるMedia Queriesを使用して、さまざまな基準に応じて文書のどの部分を含めるかを指定する。Media Queriesは、機能に応じたスタイルシートの指定に使用されているが、DIALはさらに進んだ概念を取り入れており、デバイスの機能に応じて文書の各部すべてが省略できる。
DIALは、帯域幅を最小にするために文書が携帯端末に送信される前に使用するのが最も有用だろうと考えられている。DIAL文書をサーバもしくはプロキシで処理することにより、表示されない部分はクライアントには送信されない。
「DIALスイートは既存の確立されたウェブの技術および原則を最大限に利用し、さまざまな端末の要求に応える新機能を伴って実績を伸ばしている」とDIAL開発を運営するデバイスインデペンデントワーキンググループの議長Rhys Lewis氏は声明で述べた。「端末メーカー、ソフトウェアベンダー、携帯電話事業者、コンテンツ会社、ユーザー補助コミュニティの専門家から生まれたDIALはモバイル生活の質の向上をもたらすだろう」(Lewis氏)。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス