キーワードを軸にしたコミュニティサイト「関心空間」が4月23日、リニューアルする。サイトオープンから5周年目にあたる7月11日までに、複数の新機能を追加する計画だ。
関心空間は、株式会社関心空間が2001年7月11日にサービスを開始したコミュニティサイト。ユーザーは1人1人自分の「空間」というページを持ち、好きな商品やアーティストなどをキーワードとして登録する。キーワードごとにページが生成され、ユーザーは任意のキーワード同士を「つながり」という機能で相互にリンクさせることが可能だ。キーワードにはユーザーが感想などを付けることができ、ほかのユーザーがコメントを寄せることもできる。
関心空間の会員数は現在約3万人、月間訪問者数は約200万人という。とくに検索エンジン経由でキーワードページを訪れる人が多いとのことだ。
今回のリニューアルは主にサイトデザインの変更となる(画面)が、ほかの人が登録したキーワードをクリッピングできる「気になるキーワード」機能などの新機能を追加する。また、日記機能を強化する。さらに、ユーザーが情報収集と整理をしやすくするための「マイページ」も新設する。
関心空間の代表取締役社長である前田邦宏氏は、「関心空間は5年前からWeb 2.0を見ていた」と話す。ユーザーがコンテンツを投稿してサイトを作り上げる仕組みや、キーワード同士をリンクで結びつける機能は、ブログやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などのCGM(Consumer Generated Media)と呼ばれるサービスの先駆けと言えるからだ。
関心空間はこれまで、関心空間のシステムをベースとした受託開発を主な収益源としていた。しかし今後は、関心空間自体をメディアとして育て、広告収入を収益の柱にしていく考えだという。
前田氏は関心空間でユーザーが付けたキーワード同士のつながりが、広告事業の鍵になると見ている。関心空間では、ユーザーはキーワード同士のつながりに意味をつけることができる。例えば「ピラミッド」と「屋久島」を「世界遺産つながり」で結びつけるといったことが可能だ。このリンク自体が意味を持つ構造を「セマンティック(意味の)リンク」と前田氏は呼んでおり、これを活用して広告とコンテンツを結びつける考えだ。
「これまでのGoogleのAdSenseをはじめとするコンテンツマッチ広告は、コンテンツの本文にあるキーワードと広告を結びつけるものだった。しかし関心空間はつながりというメタデータを持っているため、より深いコンテクストマッチが可能になる」(前田氏)
今後はユーザー向けの新機能を追加するとともに、よりコンテンツと広告の関連性が高い形で広告を掲載できる仕組みの開発に注力する。特にニッチなニーズをつかみたい広告主に向けて売り込みたい考えとのことだ。
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