人気の高いコミュニティサイト「MySpace」への新規登録者が、記録的なスピードで増えている。だが、そうした成長ぶりとは裏腹に、同サイトの主要なユーザー層である未成年者の安全性に関してMySpaceを批判する声も一向に小さくならない。
MySpaceの広報担当Dani Dudeck氏によると、サービス提供が始まった2004年以降、同サイトの利用者数は6700万人にまで達し、現在では1日平均25万人のペースで新規メンバーが増加しているという。この驚異的な成長のおかげで、同サイトの人気はYahooなどの有名サイトにも比肩するところまで上昇した。
しかし、急速な普及を遂げる一方で、MySpaceは厳しい目を向けられることも多くなっている。例えば3月初めには、MySpaceを介して知り合った未成年者と性的な関係を持とうとしたとして、2人の男がそれぞれ逮捕された。事件に巻き込まれた未成年者のうち1人は14歳で、もう1人は11歳だった。
2005年にMySpaceを買収したNews Corp.の役員であるRoss Levinsohn氏は、同サイトが進めている青少年メンバーの安全を守るための対策について説明した。報道によると、Levinsohn氏は米国時間3月30日、ロサンゼルスで「Bank of America Media Telecommunications and Entertainment Conference」が開催される前に会見を行い、同サイトは成人向け画像や人種差別的な書き込みなどの不適切なコンテンツを削除するようにしていると説明したという。
MySpaceでは新規会員は14歳以上でなければならないという制限が設けられており、このポリシーに違反しているユーザーアカウントは抹消される。MySpaceは2004年のサービス開始以来、25万件におよぶ規定年齢に達していないユーザーのアカウントを廃止したと、Dudeck氏は述べている。ただし、同社のポリシーに違反したことにより抹消されたアカウントの総数は明らかになっていない。
MySpaceと競合するコミュニティサイトである「Friendster」や「Tribe Networks」の運営企業幹部は、削除されたアカウントの数はMySpaceのユーザー数から見ればごくわずかなものだろうと話している。
FriendsterのプレジデントKent Lindstrom氏は、「われわれは、毎週1000〜2000件のアカウントを抹消している。ポルノや差別発言、暴力的なコンテンツなどは、すべてのコミュニティサイトが対処しなければならない問題だ」と述べた。
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