Microsoftが、一部のMSNウェブポータルサイトで、プライバシーポリシーを分かりやすく記載する取り組みを始めている。
Microsoftは、米国/カナダ/オーストラリア/香港のMSNポータルサイトにおいて、プライバシーポリシーを統一されたフォーマットで表示することにした。新しいフォーマットは、米国時間10日から実際に使用されている。同社は新フォーマットを利用して、収集した個人データやその用途、情報に関してユーザーに与えられた選択肢を説明している。
「栄養成分表示のようなものだと思ってもらいたい。ユーザーはこの表示によって、当社が収集したデータを簡単に参照し、自分にどのような選択肢があるのか把握できる」と、MSNのTechnology Care and Safety部門ポリシー&プライバシー担当ディレクターDiane McDadeは述べる。「長い説明文はユーザーに嫌われるものだ。ユーザーは、企業がその中に何かを隠しているのではないかと思ってしまう」(McDade)
Microsoftは、欧州の8市場向けに提供しているMSNウェブサイトで、こうした一定のフォーマットを用いてプライバシーポリシーを掲載する試みを既に実施している。同社は2005年末までには、この取り組みを全世界に拡大する計画だ。
今回のような、シンプルな情報掲示方式を採用したのは、Microsoftが初めてではない。この方式では、最上層に情報の要約が記載され、リンクをクリックすると詳細な情報にアクセスできる。Procter & GambleやIBM、JPMorgan Chaseなども自社サイトでこの方式を採用している。
オンラインサイトに掲示されるプライバシーポリシーを分かりやすいものにしようという試みは、Center for Internet Policy Leadershipによって主導されている。同団体はプライバシー問題を扱うシンクタンクで、法律事務所Hunton & Williamsの一部門。
Center for Internet Policy Leadershipが推奨する標準フォーマットは、フォーマットの適用範囲/収集した情報/情報の用途/消費者の選択肢/企業の連絡先/消費者に対する重要な通知の6種類の情報を掲出するよう企業に求める内容になっている。
見かけは実にシンプルだが、これらのポリシーを平易な言葉で表すのは難しいと、McDadeは話している。
「当社のプライバシーポリシーを要約して断片化し、誰もが納得する適切な形に言い換えるのは、実に困難だった」(McDade) Microsoftのメインサイトでは、短縮形式のポリシー掲示はまだ行われていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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