Googleは22日(米国時間)、Orkut.comをひそかに立ち上げ、盛り上がりを見せるオンラインのソーシャルネットワーキング市場にこっそりと参入した。
今年株式公開を行うとみられている同社は、継続的に新しいサービスを開始し、インターネットファンに対してその実力を示してきた。最近始めたもののなかには、ショッピング用の商品比較サイトや新しい検索サービスなどがある。Orkutもまた、Googleの野望が単なる検索エンジンには留まらないことを明確に示すものといえるかもしれない。
この新しいサイトには、「Orkutは、友達との交流のために設計された、オンライン上の信頼のおけるコミュニティサイトである。我々のサービスが目指す大きな目標は、ユーザーやその友人達の社交生活を、活気に溢れる、刺激的なものにすることだ」と記載されており、このサービスがGoogleと系列関係にあるとの説明がある。
Googleの関係者は、Orkutについて、Googleのユーザーインターフェースを設計しているエンジニア、Orkut Buyukkoktenが独自に行っているプロジェクトだと述べている。Buyukkoktenは、Googleに入社する前はスタンフォード大学のコンピュータサイエンスの博士課程で勉強する学生だった。同氏は、過去数カ月の間に、1週間に1日ほどOrkut.comの構築に取り組んで、これを完成させた。Googleは、全てのエンジニアに対して、週に1日は自分個人のプロジェクトに時間を割くよう求めている。Buyukkoktenは、ソーシャルネットワーキングサービスに対する熱意から、数人のエンジニアの協力を得て、Orkutを開発した。
Googleの広報担当者であるEileen Rodriquezは、Orkutサイトについて、Googleと協力関係にあるが現時点では同社のサービスの一部ではないと述べている。
それでも、Googleは社員が開発した技術を所有しているとRodriquezは説明した。
Googleは、新しい製品やサービスを定期的に投入し、実際に通用するかどうかを試している。たとえばGoogle Newsは、2002年に同社のエンジニア、Krishna Bharatが個人のプロジェクトとして始めたものだ。同社は、現在もニュース検索をベータ版として提供しているが、ネット上で数多くの利用者を集めており、またGoogleのホームページでも同サイトを力を入れて宣伝している。
もしOrkutがGoogleファミリーの一部となれれば、同社の方向性を大きく変えるきっかけになるだろう。同社がネット用のセルフパブリッシングツールであるBloggerの開発元Pyra Networksを買収した際にもそうした変化が起こった。ソーシャルネットワーキング・サービスの目指すところは、世界中の情報を組織化するという、Googleが長年掲げてきた企業理念からかけ離れている。Orkutを自社のサービスに加えれば、Googleは、人とウェブサイトの情報を結びつける代わりに、人と人を結びつけることになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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