米Googleは、オンライン小売大手の米Amazon.comに続き、書籍内のテキストを検索できるサービスを開始した。
「Google Print Beta」というこのサービスは、ウェブ利用者が書籍、批評レビュー、文献目録や著者注などの抜粋や、場合によってはブックカバーの写真を検索できるというもの。結果が表示されるページには、当該書籍を購入できるサイトへのリンクや、Googleが提供する関連テキスト広告も表示される。Googleのこのパイロットプログラムには、Random House、Knopf Publishing Group、Macfarlane、Walter & Rossを始めとする有力出版社(全て米国)が参加している。
「Googleは、数多くの出版社と協力し、各社のコンテンツをオンラインでテストするために実験を行っている。テスト期間中、各出版社のコンテンツは、Googleがホストし、我々がウェブサイトを評価するのと同じ手法を使って検索結果がランク付けされる」との説明が、同社のウェブサイトに上げられていた。
Googleのこの実験は、Amazonが数多くの書籍の、合わせて何千万ページに上る内容を検索できる「Search Inside the Book」サービスを開始した2カ月後に発表された。Amazonのサービスは、キーワードを入力すると、そのキーワードを含むさまざまな書籍の全ページやタイトルを表示するというもので、また同サイトから直接書籍を購入できる。190の出版社から出された約12万タイトルが検索対象になっているが、これは約3300万ページに相当するという。
GoogleとAmazonが同じような書籍検索サーを開始したことで、両社の衝突は避けがたくなった。
Googleから検索テクノロジーとキーワード関連広告のライセンスを受けているAmazonは、検索分野に大きな関心を示している。同社は先頃、GoogleとYahooが支配しているうまみのある市場で足場を得ようと、Eコマース検索テクノロジーを開発する独立部門、A9.comを立ち上げたばかりだ。この新会社は、自社使用と他の企業のためにショッピング検索ツールを開発することになっている。
一方、Google側でも、最近何社かの出版社と、自社のサービスを構築するための話し合いをもったとされている。これまでのところ、Googleは6万タイトル程度をスキャンできる契約を成立させている。
Google Print機能を利用するには、Google検索バーに「print.google.com」と、検索したい文字列を入力すればよい。たとえば、「print.google.com dance」と入力すると、Ram Dass著の「The Only Dance There Is」を含む、[BOOK.BETA]というタグがついた2件の検索結果が表示される。
Googleによれば、この検索機能を使った結果、利用者が書籍を購入しても、Google、出版社、書籍販売者の間には金銭的なやりとりは発生しないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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