ブレイナーは1月27日、ウェブサイトのコンテンツに適した広告を自動的に提供するコンテンツマッチ広告サービスで、新たにWebサービスを使ったXMLによる広告配信をウェブプログラマー向けに開始した。
同社ではコンテンツマッチ広告サービスを2005年10月31日から開始した。まだ開始して間もないため、広告代理店を募集するなど営業活動を今後本格化させる。現在、広告主が数十社、広告を掲載するウェブサイトやブログ(メディアパートナー)は約1000サイトある。広告出稿はキーワード入札制となっており、入札価格とコンテンツマッチの度合いで、表示広告とクリック単価が決定されるという。出稿の広告単価はだいたい6〜10円程度。
広告を掲載したいメディアパートナーは、まず専用ページから登録を申し込み、簡単な審査を経て発行される専用のHTMLタグを自分のサイトに貼り付ける。すると、貼り付けたサイトの内容にマッチした広告が自動的に配信され、表示される。広告がクリックされるたびに報酬が支払われ、その報酬はキーワードの入札価格やウェブページとのマッチ度合い、クリック率などから、自動的に決定される。報酬の平均は1クリック3〜10円程度。
こうして展開しているコンテンツマッチ広告だが、今回新たにキーワードや文章にマッチした広告をXML形式で配信するウェブサービスをベータ版として開始した。任意のテキスト情報をサーバに送ると、テキストにマッチした広告情報をXMLで返すAPIを提供する。
XMLで提供するメリットについて、代表取締役の本田 謙氏は、「まず広告主にとっては、既存のコンテンツマッチ広告に比べて広告露出の機会が増える可能性が高まる」としている。
グーグルのアドワーズ広告やオーバーチュアのスポンサードサーチ、多くのアフィリエイトサービスなどは、広告掲載サイトに貼り付ける専用のHTMLタグがJavaScriptで既述されている。一般的な検索サービス、エンジンはJavaScriptを無視するので、掲載された広告を検索エンジンは認識してくれない。その点、今回のサービスはXMLで既述しているので、検索エンジンが認識してくれる。つまり、検索結果にメディアパートナーのサイトで掲載された広告が表示される可能性が高まるわけだ。
また、広告を掲載するメディアパートナーにとっても「広告をサイトのデザインやレイアウトに合わせて自由に加工、編集しやすくなった」(本田氏)という。ただし、APIの提供なので、サーバサイドプログラミング(CGI)の知識や経験がないと、扱うのは難しいだろう。
さらに、コンテンツ内容をマッチさせるエンジンは独自開発しているが、スピードを重視してできる限り早く広告を配信させるために、コンテンツ内容とマッチさせる仕組みも工夫している。一般的にコンテンツマッチ広告は、マッチさせるウェブページ全文を検索して、その内容と広告をマッチさせる。これを今回のWebサービスでは、ページに書かれている内容の一部(第1段落程度など)だけを検索したり、ページのタイトルを検索したりしてキーワードを抽出し、広告とマッチさせる。
本田氏は、「当面は実験的な意味合いが強いが、利用状況に合わせて機能の追加や改善を行っていく」としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス