サンフランシスコ発--Apple Computerの初期のエバンジェリスト、Guy KawasakiがMac関連の仕事に復帰する。「復帰」とまではいかなくても、少なくとも自身が長年暖めてきた最新のプロジェクトを普及させるためにAppleの世界に戻ってくる。
Kawasakiは、サンフランシスコで開催されるMacworldカンファレンスの開幕前夜、自身の最新の冒険的事業である、写真共有サービスを手掛ける新興企業FilmLoopを愛情たっぷりに宣伝した。Kawasakiは同社の出資者兼取締役で、また共同設立者のKyle Mashimaとは高校時代からの親友だ。
自称Mac愛好家のKawasakiは、過去に2度Appleの幹部を務め、現在はGarage Technology VenturesのCEOを務める。「(サンフランシスコに拠点を置くFilmLoopの社名は)同社が提供するサービスにおける写真共有の方法に由来する。同サービスでは、ユーザーが写真を見に行くのではなく、(デスクトップを介して)写真の方からユーザーに見てもらいに来る」と同氏は語る。現在Kawasakiは、FilmLoopの製品に夢中になっており、自分の時間のおよそ7割をFilmLoopのために費やしているという。
Kawasakiは長年、Macworldで、自ら開発した「Emailer」をはじめとするアプリケーションやMacを販売してきたが、FilmLoopの写真共有ソフトとMacworldとの間にはどのような関係があるのか。実は、FilmLoopは9日にMacintosh向けのベータソフトをリリースしている。
FilmLoopソフトを簡単に説明すると、ファイルにドラッグ・アンド・ドロップした写真が、1本の映画フィルムのようにデスクトップ上で表示される無料のデスクトッププログラムだ。同ソフトを起動させると、写真が画面を横断するように表示される。
このサービス特有の機能としては、ユーザー同士がループ内で写真を共有/編集できる点が挙げられる。ユーザーは友人に自分の写真を見せることができ、友人らもFilmLoop Playerをダウンロードすると、関連するコメント、写真、ウェブリンクをそのファイルに追加でき、それら全てを仲間全員がリアルタイムで見ることができる。またユーザーは、「looplet」と呼ばれる映画ループへの参加を希望する全ての人にウェブ上で写真を見せることもできる。
また同社のFilmLoop Networkは、プロ用または業務用「photocast」を提供する。このphotocastには誰でも登録可能だ。例えば、オンラインオークションサイトのeBayは、誰でも登録可能なeBay Motors Ferrari FilmLoopサービスを提供している。このサービスに登録すると、eBayのオークションに出品されているFerrariの一連の写真が常にスクリーン上に表示される。通常であれば、自動車愛好家たちは、同じオークションを見るために頻繁に同サイトを訪れなくてはならない。
また同様に、ESPNであればスポーツループ、TBSであれば「Sex in the City」ループ、UPNであれば「Making of 'King Kong'(映画『キングコング』のメイキング)」ループを提供できる。
このサービスは広告収入に支えられているため、無料で利用できる代わりにウェブサイト上やループ内に広告が表示される。
FilmLoopのCEOでAppleの元幹部であるMashimaは、「マーケティングリサーチャーがわれわれのサービスを利用すれば、各ユーザーのデスクトップへのダイレクトチャネルを得ることができる」と語る。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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