伝説的なバンドGrateful Deadは、ファンが録音したコンサートの音声がインターネット上で無料交換されるのを禁止しようとしたが、あまりにも抗議が殺到したため、どうやら撤回したようだ。
Grateful Deadの作品をオンラインで配布している非営利団体Internet Archiveは米国時間1日、Grateful Dead側との話し合いの結果、ファンが録音したファイルのダウンロードやストリーミングを再開した。
Internet Archiveはまた、Grateful Deadが自分のサイトで販売している「サウンドボード(コンサート機材からの直接出力)」録音の数々も、ストリーミングに限定してだが、利用できるようにした。
Internet Archiveは、Grateful Deadのマネージャからの苦情を受け、同団体のサイトからファイルを削除していた。この動きは、同バンドのファンの間で大騒ぎを引き起こした。数千人がバンドに抗議するオンライン請願書に署名し、Grateful Dead関連商品をすべてボイコットすると迫った。ファンが自分で録音したコンサートテープの交換を長年認めてきたGrateful Deadが、今回のように締め付けに転じたのはやや意外だった。
Internet Archiveは、同団体にもこの騒ぎの責任が若干あると述べているが、あくまでも誤解によるものだと示唆している。
「われわれArchive.orgは、Grateful Deadが削除を希望していると勝手に思い込み、ファイルをすぐに削除してしまった。しかし、これは間違いであることがわかった。これに関し、われわれはGrateful Deadとファンの両方に謝罪する」とディレクターのBrewster Kahleは同サイトの議論フォーラムで述べた。
Grateful Deadの元ベース奏者のPhil Leshも米国時間30日、謝罪メッセージとも思える投稿を自分のウェブサイトに掲示した。
「われわれは、ミュージシャンでありビジネスマンではない。人生の旅路で正しい判断をすることもあれば、間違った判断をすることもある。われわれはファンコミュニティが大好きで、とても大切にしている。ファンがあってこそ、われわれは音楽を作ることができるのだ」とウェブサイトに記している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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