40年前、Jac Holzmanは、自分が所有していた独立系のElektraレーベルからバンドThe Doorsのデビューアルバムを発表し、ポピュラー音楽界に偉大な足跡を残した。HolzmanはCordless Recordingsで同じことを再現したいと思っているようだ。
業界大手Warner Music Group傘下にあるHolzmanのCordlessレーベルは、初のオールデジタルのレコード会社として米国時間10日、iTunesやRealNetworksのRhapsodyのようなデジタル音楽サービス、そして、ウェブに登場した。
同レーベル初となる6バンドの作品は今のところ、アルバム形式ではなく、3曲入りの「クラスタ」と呼ぶ形式でオンラインに限定されて販売される。また、各バンドのプロモーションは、大々的なツアーではなく、ブログやMySpaceのようなサイトを通して行われる。
従来の大手レコード会社から見て驚くべきことは、各アーティストがCordlessの下で発表される作品のマスター音源を所有するということだ。短い契約期間が終了した後に、アーティストが別のレコード会社に移籍することも可能で、アーティストの発言権が強くなる。
Cordlessがインディーズ系の音楽レーベルのような印象を与えたとしても不思議ではない。73才のHolzmanは、たとえ大手の傘下に入っていても、自分が設立し、20年間守り続けてきた独立系レーベルの精神を、新しい事業に吹き込みたいと述べている。
「独立系のレコード制作は、1つの包括的な過程であり、視点を持つことであり、柔軟性に関係するものだ」とHolzmanは述べ、同氏とパートナーがバンドの演奏を聞いてから数時間後にもう契約を結んだという話を披露した。「大企業は意志決定メカニズムが複雑でなかなか身動きがとれないが、我々はすぐに決断できる」(Holzman)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」