メタキャストは9月16日、テレビ番組と個人ブログをリンクして、ユーザーに新しいテレビ視聴や録画体験を提供するサービス「テレビブログ」の機能を拡充するとともに、ウェブサイトをリニューアルした。
テレビブログは、7月13日からベータ版として提供されており、ユーザー登録すれば誰でも50MBのブログスペース(TypePad)を無料で使える。ブロガーは「テレビ番組」をネタに番組を見た感想や意見を書き込む。読者は番組ごとに集約されたこれら感想などの書き込みを読める。同社は、「テレビ」を共通テーマとして、新たしいコミュニティポータルにすることを目指している。
専用の映像再生ソフトウェア |
今回のサービス拡充の最大の特徴は、関東地方のNHK教育を除く地上波全局の番組に関するTVメタデータを配信することと、専用の映像再生ソフトウェア、TVメタデータファイル付与ソフトウェアを9月中に無料で提供することだ。このTVメタデータは、テレビ番組の放映内容の詳細が記載されており、元データはプロジェクトから提供される。
HDDレコーダーの普及で知られるようになったEPG(電子番組表)データは、テレビ放送の事前に制作された番組表を元に電子データ化されたものだ。これに対して、TVメタデータはEPGデータに加えて、放送後に要約された番組内容が追加された電子データだ。
具体的には、放送日や曜日、局、、番組名、分類、ヘッドライン、MEMO(ヘッドラインの追加詳細)、番組開始時間、番組終了時間、出稿開始時間、出稿終了時間、出稿時間が記述されている。放送後の内容が反映されているので、このデータを利用すれば放送内容の詳細を検索し、閲覧できる。
タイトルと内容の概要がサムネイルで表示されるチャプター画面 |
メタキャストは、こうしたTVメタデータを9月中にテレビブログで配信する予定だ。そして、ブロガーは単純に記事を書き込むだけではなく、このTVメタデータをメタキャストが配布するメタデータ付与ソフトを使って、自分のブログ記事に添付して公開できる。
たとえば、ブロガーが「格闘技のK1で選手がKOしたシーン」について記事を書いたとする。K1のテレビ中継時間はトータルでだいたい2〜3時間程度だろうが、記事で言及したシーンは数秒、もしくは数分程度だろう。TVメタデータ付与ソフトを使えば、このシーンだけを特定することができる。K1のテレビ中継をiEPGなどを使ってPCに録画しておけば、TVメタデータを利用して特定したシーンだけを専用の映像再生ソフトで見られる。
TVメタデータはブログ記事に添付して公開できるので、その記事を目にしたブログの読者が同じ番組をたまたま自分のPCに録画していた場合は、公開されているTVメタデータを使ってそのシーンを自分のPCで見られる。
ブロガーは自分が視聴、録画する予定の番組リスト(EPG-ROLL)を、テレビブログのサイドバーなどに「My EPG ROLL」として公開できる。このため、たとえば人気のテレビブログサイトや、読者として毎日見にいくようなファンになってしまったテレビブログサイトがあった場合に、それらのブログと映像シーンを共感したいと思えば、その公開されているEPG ROLLをチェックして、自分も同じ番組を録画しておくといったことができる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス